ロボ魂はスペックだけでは語れない新ブランド「ROBOT魂」発進!
「超合金魂」「MS IN ACTION!!」「GUNDAM FIX FIGURATION」などのハイターゲット向けトイを手掛ける、バンダイのコレクターズ事業部が新たなロボットフィギュアブランド「ROBOT魂」を発表した。
第一弾は10月から放映開始の「機動戦士ガンダムOO」セカンドシーズンのモビルスーツ。10月下旬から順次発売されていく予定だ。
写真上段は「ダブルオーガンダム」(2625円/10月下旬発売)。下段左から「アリオスガンダム」(2625円/10月下旬発売)、「グラハム専用ユニオンフラッグカスタム?(GNフラッグ)」(2310円/11月下旬発売)、「ケルディムガンダム」(2940円/11月下旬発売)。
会場では「セラヴィーガンダム」(価格未定/発売月未定)も展示されていた。
主役機とサブメカを含めて展開され、作品ごとに統一スケールでコレクションできる。
作品としては「ガンダムOO」のほか、「機動戦士ガンダム」「交響詩篇エウレカセブン」「コードギアス 反逆のルルーシュR2」「マクロスF(フロンティア)」が予定されており、2008年度で20点、2009年度で40点のアイテムが投入されるという。通しナンバーも付いて収集欲を刺激するパッケージになる。
大枠としては「全高約12cm(ダブルオーガンダムで)の塗装済み完成品可動モデル」。ブランド発表時、バンダイ代表取締役チーフガンダムオフィサーの上野和典氏が「見た目以上にハイレベルな技術と素材が使われている」と解説したように、ただのコレクションサイズのアクションフィギュアというわけではない。
その大きな特徴として挙げられたのは「ハイブリッドマテリアル」と「ハイブリッドモデリング」の2つだ。
前者「ハイブリッドマテリアル」は、外装パーツや武器などには硬質素材(ABS)でシャープに造形し、関節には摩耗しにくい素材(POM)でなめらかでしっかりした可動を確保、そしてボディの芯の部分には衝撃に強く重量感のある軟質素材(PVC)を使うというもの。
これによってメカのシャープさとロボットらしい大きくしなやかな可動、そして手にしたときの重量感を併せ持つ完成度が得られる。
後者「ハイブリッドモデリング」は3Dのデジタルデータと原型師の手作業を組み合わせたモデリングのこと。
デジタル精密さと、職人のセンスによる微妙なラインの再現やダイナミックさの加味で、より魅力的な造形が得られる。
もはや精巧なフィギュアはマニアでなくても見慣れてしまい、ユーザーの目はシビアになっている。それだけに手にした素材の感触や微妙な細部表現は重要になる。
会場では実物も展示されていたが、約12cmのサイズにメカの情報量がギュッと詰まっていることはすぐに感じられた。比較してはなんだが、「MS IN ACTION!!」にはないカチッとした質感と小気味よい可動が、メカいじりの味わいを楽しく演出してくれる印象だ。
とはいえ素材の面ではバンダイのホビー事業部が展開する「HCM-Pro(ハイコンプロ)」と構成は同じと思われる。海洋堂の「リボルテック」も同様だ。
それだけに表面的な素材の種類では語れない、まさに魂のこもったフィギュアになるには、開発チームの熱意と原型師の職人技によるところが大きそうだ。そこは「超合金魂」でハイエンドアイテムの開発、設計技術の経験を積んだコレクターズ事業部のこと、腕とセンスには十分に期待していいだろう。
(C)創通・サンライズ・毎日放送
(望月哲史)
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