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「神出鬼没のオービス!?」移動式が急増中!進化する“車両の速度計測” 最新事情を解説

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オービス

制限速度を守るというのは大前提として、今回のテーマを取り上げたい。守るのはわかっていても、ついうっかりしてしまうのも事実で、そこで脅威となるのがオービスだ。オービスとはもともとはボーイング社が作っていた自動速度取り締まり装置の名称で、日本の警察も使用。それが一般的に広まって現在に至っている。

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従来のオービスは固定式で、一般道や高速道路に設置されていて、速度計測はループコイルと呼ばれる路面に埋め込まれたセンサーや電波を使用。設定速度を超えたクルマが通過するとカメラによって撮影して、車両、ナンバー、そしてドライバーの顔を記録する。そして、後日呼び出して違反切符を切るというのが流れだ。

光る速度がよく話題になるが、警察も人手不足で忙しいこともあって、軽微なレベルではなく、赤キップ、つまり一発免停や簡易裁判で罰金刑になるレベルとされている。いずれにしても光れば、免許の違反点数、支払いも厳しいのは事実で、その対策として販売されているのが、いわゆるレーダー探知機だ。

以前は電波を受けて警告を発するタイプが一般的で、これだとセンサーによるループコイルは反応不可だった。それがGPSの普及で、位置での警告が可能になったため、対応力はかなりアップしたし、メーカーは最新データをユーザーにダウンロードで提供しているのも、安心感に繋がっている。

しかし、ここにきてオービスが大進化を遂げている。従来のタイプも未だに見かけるものの、全国で撤去が急速に進んでいて、代わりに普及が進んでいるのが移動式や可搬式と呼ばれるオービスで、現在、47都道府県すべてで配備が完了済みだ。その名称からもわかるように、持ち運びができるのが最大の特徴で、大きなものはワンボックスの荷台に据え付けられているものもあるが、小型なタイプが問題で三脚の上に小さな本体が付いている程度なので、スピードオーバーで遭遇したら観念するしかない。もちろん神出鬼没で場所は一定していない。ちなみに取り締まりの警告看板は出されるが、小さいものが多い。

そもそもこの可搬式を導入する際のお題目としては、学校などの近くで設定されているゾーン30と呼ばれるエリアでの取り締まり向けとされていた。それがいつの間にか一般的な取り締まりへと広がって現在に至る。形式からすると一般道だけと思うかもしれないが、高速道路でも登場しているので注意したい。肝心の撮影速度も従来よりもかなり低いという話しもあったりと、今までの常識が当てはまらなくなってきている。

神出鬼没とはいえ、何かしらの電波などを出しているだろうから、レーダー探知機で対応できるだろうと思うかもれしない。じつはこれが一番の問題。最大の防御はスピードを出さないこととはいえ、万が一を考えるとなんとかしたい。移動式は基本的に、電波ではなく、レーザーを使用するのが問題で、今までの探知方法で対処できないことも多い。具体的には、直接光を関知しないと探知機が反応しないというのは問題だ。

さらに最近になって大きな注目を浴びているのがMSSSという方式を採用した移動式で、北海道での運用がすでに確認されている。スウェーデン製のものに採用されていて、こちらはレーダー式を採用。レーダー式なら探知しやすい気もするが、なにが今までと違うかというと、複数の異なる周波数を使うから対応がしづらい。実際にごく一部のレーダー探知機が対応しているのみで、基本的には探知は困難と考えていい。

また、探知ができても、直前で当てるので警告が出てからでは間に合わない場合もあるとされている。いずれにしても、結局のところ、最大の対応策はスピードを出さないということだろう。みなさんも気をつけてほしい。

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この記事を書いた人

近藤暁史

ライター近藤暁史

男だてらにお堅く学習院大学文学部国文学科卒。ファッション誌から一気に転身して、自動車専門誌の編集部へ。独立後は国内外の各媒体で編集・執筆、動画製作なども。新車、雑ネタを中心に、タイヤが付いているものならなんでも守備範囲。AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。自身のYouTubeチャンネル「こんどう自動車部」では、洗車・自動車のメンテナンスなどを中心に、クルマに関わる裏技を紹介中!

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