現代ミリタリーウォッチの新境地、ハミルトン「カーキ フィールド」の新作がすごくいい!/編集長 奥家の「コレ買いです」Vol.24
執筆者: 編集長/奥家慎二
随所に見られるミリタリー由来のディテールにしびれる!
なんで小さなケースでもOKかというと、文字盤の出来がいいからです。
- スッキリしてわかりやすいフォントを使ったアラビア数字のインデックス
- 太くて遠目からも位置がわかりやすく、かつ先端は尖っているため詳細な位置もわかるペンシル針
- 1/3秒という細かな目盛りが刻まれたミニッツトラック
- 着色され、端まで伸びた秒針
これらのポイントを抑えているから、現在時刻をパッと把握できます。“視認性が高い”とは、こういうこと。ちょっとしたミスが絶体絶命な状況につながってしまうゆえの、ミリタリーならではの仕様です。
蓄光塗料もバッチリ塗られていて、暗所でもこの視認性。アラビア数字、めちゃわかりやすいですね。
また、サンドブラスト加工&ブラックPVD加工を施しているのも好印象です。ケースやブレスレットをキラキラに磨き上げて高級感を出した腕時計は多いですけど、こちらはむしろ逆。光を吸い込むかのようにマットな質感に仕上げています。
やはり、これもミリタリーなディテールです。「スコープに太陽光が反射して敵に位置がバレる」なんてことがないよう、スナイパーは反射防止対策を徹底しているそうですが、腕時計だって光を反射しかねませんから、マットに仕上げる必要があるんですね。
そうした由来を持つ仕様だと考えると、なんだか身が引き締まる思いがして……それがまたいいんです。
先進のムーブメントを搭載して現代のライフスタイルにマッチ!
往年のミリタリー要素を残す一方、その内部には現代らしさが宿っています。
今作ではハミルトンが誇る高性能ムーブメント「H-10」を搭載。標準持続時間80時間のロングパワーリザーブを実現しているのが特徴です。これだけ長いと、金曜夜に外し、土日に使わずにいたとしても、月曜朝まで駆動し続けていることになります。針が止まらないから、いちいち時刻合わせしないで済むのはかなり楽です。
また先進素材であるニヴァクロン™製ヒゲゼンマイを採用することで耐磁性を高めているから、スマホなどのデジタルデバイスを近づけても磁気帯びせず、時刻に狂いが生じません。そういう配慮も、まさに現代らしいですね。
シースルーケースバックでムーブメントを鑑賞できるようにしているのも、いまどきなディテールです。
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この記事を書いた人
編集長奥家慎二
2010年よりMonoMax編集部に所属し、2020年より現職。腕時計を中心に、ファッション、クルマ、アウトドア、家電、スポーツなどあらゆるジャンルを担当。モノの背景にあるストーリーや作り手のこだわりをこよなく愛する。『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ)には便利グッズ評論家として出演。『ZIP!』『午前0時の森』(ともに日本テレビ)にはモノのプロとして出演するなど、テレビ、雑誌、WEBなどメディアに多数出演中。
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