「そうだ 京都、行こう。」 この夏絶対訪れるべき“京都のスペシャルな癒しスポット”5選。旅好きライターの体験レポート

4. 初夏だからこそ見られる、新緑の大海原を眺望できる「東福寺」

臨済宗東福寺派の大本山であり、京都五山のひとつとして名高い東福寺。日本の重要な文化財が多数点在し、季節ごとに異なる美しい庭園風景が楽しめます。初夏には、京都一のスケールを誇る青もみじの撮影スポットとして人気です。通天橋から眺める新緑の大海原はまさに絶景。爽やかな緑に心が洗われるような気分になります。

東福寺の象徴とも言える三門は、室町時代に建立された国宝で、日本最古の三門です。特別公開時にしか上がれない三門の内部を今回は特別に見学させていただきました。靴を脱いで階段をゆっくり上がると、楼上から広がる京都の風景が絶景でした。

内部は広々とした一室が広がり、極楽の空間を感じさせます。柱や梁、天井には極彩色で描かれた飛龍や天女、迦陵頻伽といった仏教説話の想像上の生物が美しく舞っています。これらの絵は、東福寺の画僧・明兆が弟子たちと共に描いた約600年前の作品で、その精巧さと色彩の豊かさには目を奪われました。

また、宝冠釈迦如来像を中心に、左右に八体ずつ並ぶ十六羅漢像は圧巻の一言。それぞれの羅漢像は個性的で、法具や履物、瞳の色が異なり、見比べる楽しさがありました。羅漢像の間には、貴重な香木である伽羅や白檀が置かれ、自然を表現していると言われています。

内部の空間は壮麗で、独特の周波数が感じられるような、不思議な感覚に包まれました。この場所は、人生で一度は訪れるべき特別な体験ができる場所だと感じました。