「2024年上半期のトレンド解剖」注目キーワードは3つ！“猛暑の長期化”“ミドル価格帯”“安心感”をスペシャリストが徹底解説【2024年上半期ヒットモノ大賞】

【キーワード①】「猛暑の長期化」→年々夏が長くなり、猛暑対策グッズが爆売れ！

ひとひねりしたアイテムの売上が伸びている

―猛暑対策グッズが売れていると聞きました。

王元　楽天市場では、日傘がこの5年くらいで売上が伸びています。女性だけでなく男性の利用も増えておりメジャーな商品になってきていると言えます。最近は、今までにない付加価値が加わったり、特定のニーズに特化したりしたものが増えている印象です。

例えば、日傘に付けるファンや、日傘単体でも小さく折りたためてビジネスバッグに入るものなど。ニーズ特化ものでは、ほかにもベビーカーに取り付けられるファンの注目が高まっています。サングラスも売上が伸びており、例えば、調光レンズ付きサングラスのような機能的にひとひねりあるものが楽天市場では伸びてきています。

―猛暑と関連したところで、MonoMaxのリサーチでは、今年はボトルホルダー付きのミニショルダーバッグが増えています。楽天市場のカバンカテゴリーで猛暑を反映した動きはありますか？

王元　ショルダーバッグだけでなくリュックにボトルホルダーが付いているタイプのものも売上が楽天市場で伸びています。また、スーツケースでもボトルホルダー付きのタイプが伸びています。バッグカテゴリー全体的にボトルホルダー付きが伸びている印象があり、検索ボリュームも増えてきていますね。これからの暑さ対策に飲み物は必須になるため、バッグの容量は減らさずに持ち歩きたいというニーズはさらに高まると考えています。

―今年の猛暑対策グッズは動きが早いイメージがあります。

王元　そうですね。楽天市場の暑さ関連商品の需要は7月・8月が例年ピークですが、最近では、3月ぐらいからじわじわと売上が伸びて、GWでさらに伸びる傾向があります。今年はすでに日傘の売上が伸びていますし、メンズファッションでは6月から空調服がランキング上位に上がってきています。こうした猛暑対策グッズは暑さが続いているうちは売れ続けて、秋に向かって縮小する傾向ですが、昨年は暑い時期が長かったので、例年より長く売れ続けた記憶があります。

猛暑対策グッズの需要のひとつとして、来年の夏を見込んで今のうちに猛暑対策グッズを買っておこうというユーザーさんもいらっしゃるのではないでしょうか。これは楽天市場の店舗さん側にも通じる話でして、ある店舗さんは去年の夏の状況から今年の夏を予想して、夏が終わるころに、もう今年用のハンディファンの在庫を確保されていました。夏が長く続く間は、猛暑対策グッズの需要は増える傾向にあると考えています。