ゴールド免許になる条件は3つ
では、ゴールド免許について見ていこう。ズバリ、ゴールド免許になる条件は3つだ。
- 運転免許証を5年以上継続保有
- 判定期間内の5年間で無事故・無違反
- 重大違反教唆幇助、道路外致死傷がない
判定期間内とは「免許更新年の誕生日から41日前を起算日とした過去5年間」のこと。また上記の3つ目は同乗などして違反をあおったり、公道以外での死傷事故がないことを指す。
この場合の違反というのは点数が問われるだけなので、反則金だけの免許不携帯などは関係ない。ただ、3カ月特例と呼ばれる「過去2年間以上無事故・無違反で3点以下の軽微な違反をした場合、その後、3カ月以上無事故・無違反であればその違反点数は加算しない」というのはゴールド免許では履歴となる。つまり次の更新ではブルーになってしまう。
このようにゴールド免許の条件は複雑で、単純に前の更新から次の更新まで違反していないだけではダメだ。まず、初心者から見ると、免許取得から無事故・無違反の場合で、グリーン免許は3年なので、その次はブルー(3年更新)にしかならない。このブルーの間、無事故・無違反であれば、次はゴールドになる。つまり6年間もかかる。ちなみに免許の更新は誕生日の前後1カ月以内に可能なので、“ほぼ”6年間になる。
次はゴールド免許の人が軽微な違反を1回、つまり一般運転者になった場合だ。ゴールド時に軽微な違反をすれば次は5年のブルー。この5年間、正確には誕生日の41日前までの5年間で、なにもなければゴールドに復活する。ちなみに次の免許の色は誕生日の41日前までが基準なので、ブルーの最後の最後で違反してもゴールドにはなるが、その次はブルーになってしまう。すでにブルーが確定しているのはつらいところではある。ちなみに41日前までというのは、違反や事故の判定が40日前に行われるからだ。
そして軽微な違反を2回した場合も同様の計算で、ブルーが3年なので、その前のゴールドの5年間のなかで有効期限の残りが2年41日以上あれば、ブルーを一回で復活。2年41日以下だと、3年のブルーを1回では足りず、3年のブルーをもう1回。つまりこの時点でブルー2回なので6年もかかるし、計算では8年かかることもある。こうなると、なかなかゴールドに復活しないわけで、最近はずっと違反もしていないのにゴールドにならないというのはこのパターンだったりする。
そして話しはまだ終わらない。災害などの理由がなく、ただ単に免許の更新を忘れてしまう「うっかり失効」をゴールド免許でやると、すぐに手続きをして再取得できてもブルーになってしまうので注意したい。こう考えると、ゴールド免許のありがたみというか凄さ(とくに日々運転している人)がわかるというものだ。
文/近藤暁史
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ライター近藤暁史
男だてらにお堅く学習院大学文学部国文学科卒。ファッション誌から一気に転身して、自動車専門誌の編集部へ。独立後は国内外の各媒体で編集・執筆、動画製作なども。新車、雑ネタを中心に、タイヤが付いているものならなんでも守備範囲。AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。自身のYouTubeチャンネル「こんどう自動車部」では、洗車・自動車のメンテナンスなどを中心に、クルマに関わる裏技を紹介中!
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