ETC車載器の2030年問題
もうひとつの2030年問題についてはゲートが開かなくなるとされているので、より深刻というか身近。対象台数も多い。目的は昨今なにかと話題のセキュリティ対策で、ゲート通過時の決済情報を盗み取られないようするためにレベルを上げるというもの。期限については、最長で2030年頃までに変更という具体的なものではないので油断は禁物。セキュリティ面で問題が発生した場合も前倒しになるというのでなおさらだ。
肝心の2030年問題に対応しているかどうかは、簡単に確認ができ、車載器などに付いている管理番号の頭が0であれば旧規格で、1は新規格対応となる。また本体のカード挿入口あたりに●●●も同様。一方、DSRCや■の表示があると旧規格で使用することはできない。
このように●●●が付いていれば2030年問題もクリアしている
最後に昨今発生しているETCゲートが開かない意外な原因について紹介しておこう。それがETCカード自体の不良。ETCカードの使用期限はかなり長いため、その間に表面に出ているICチップ部分が汚れたり、磁気不良になったりして不具合が出てしまうというのが背景にある。また夏は暑さによって、挿しっぱなしにすると熱で破損することもあるので使わないときは出しておくようにするといいだろう。
ICチップの端子部分はむき出しのため、汚れやすく、傷も付きやすいので注意が必要だ。扱い方によってはそこだけ取れてしまうこともある
ゲートが開かなかったり、反応しないで通過した場合は、放置するとあとあと面倒なことになることもある。各高速道路会社のウェブサイトで支払いが可能なので、気がついたら払っておくようにしたい。ちなみにゲートのバーは柔らかいので、ボディにぶつかってもほとんどダメージはないのでご安心を。
文・撮影/近藤暁史
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ライター近藤暁史
男だてらにお堅く学習院大学文学部国文学科卒。ファッション誌から一気に転身して、自動車専門誌の編集部へ。独立後は国内外の各媒体で編集・執筆、動画製作なども。新車、雑ネタを中心に、タイヤが付いているものならなんでも守備範囲。AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。自身のYouTubeチャンネル「こんどう自動車部」では、洗車・自動車のメンテナンスなどを中心に、クルマに関わる裏技を紹介中!
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