SNSで炎上する奴、だいたいスベってる
――書籍内では、2024年9月に気になる話題を聞かれた井口さんが「若い人に覇気がないことが気になる」とお話されていました。若い人が覇気を持つためにはどうしたら良いと考えていますか?
井口「僕は嘘ばっかりつく人が多い世の中で『真実を知ってほしい』というムカつく想いが覇気の原動力になっていますけど、若い人はそもそもムカつくこと自体がないんでしょうね。正直な人が増えれば僕もこんなにムカつかないですよ。たとえば吉本の若手が『僕らは結構お金に恵まれています』って公言してくれるとか。でも、彼らは絶対に認めない」
――この記事を読んでいる読者の方の中にもムカつく気持ちや覇気が湧き上がってこない人がいると思いますが、どうしたらいいかアドバイスをいただけますか。
井口「視野を広く持つと腹が立つはずなんですよ。人と人のつながりを意識しながら、いろんなことを諦めない気持ちを持つようにしてほしい。……なんて言っても結局、僕の言うことなんて誰も聞いてくれないんですよ」
――書籍内で若者にもかなり刺さるかも?と思ったのは、M-1予選でウケたのに落ちてしまった方の話題の中で、「社会のルールとか法律に反していることの話題を出すのは、いくら面白いと思っても排除したほうがいいんじゃないかと思う」とお話されていたことです。ウエストランドのネタでは「めちゃくちゃ言っているようで、実はその線を超えることは言ってない」とも。最近は一般人でもSNSで度を越した投稿で炎上することが多いですが、アウトなこととアウトじゃないことはどう線引きしたら良いでしょうか?
井口「政治家の人とかもそうですけど、炎上する人って全員スベってるだけなんですよ。何が面白いか、何がウケるかって考えたら、本来ルール内のことしかウケない。たとえば『自転車で2人乗りしてた時にこんな面白いことがありました!』って話がめちゃ面白いエピソードでも、まず『えっ、2人乗り?』となるじゃないですか。その見積もりが甘いんじゃないですかね。
僕もよく『最近はコンプライアンスが厳しくて大変じゃないですか?』とか言われますけど、逆にコンプラのような制限がなかったら何も面白くないじゃないですか。むしろコンプラやルールが厳しくなればなるほど、僕はやりやすいですよ」
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この記事を書いた人
ライター松本果歩
インタビュー・食レポ・レビュー記事・イベントレポートなどジャンルを問わず活動するフリーランスライター。コンビニを愛しすぎるあまり、OLから某コンビニ本部員となり店長を務めた経験あり。日本酒・焼酎・発酵食品が好き。
Website:https://monomax.jp/
お問い合わせ:monomaxofficial@takarajimasha.co.jp
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