「この時代に値下げってマジ?」驚異の価格破壊バッテリーEV“BYD シーライオン7”が上出来すぎる『小沢コージの遊べるクルマ』
執筆者: 自動車ジャーナリスト/小沢コージ
MonoMax本誌にて好評連載中の「小沢コージの遊べるクルマ」では、自動車ジャーナリストの小沢コージさんが、ただの移動手段として使うだけではもったいない、遊びたくなる魅力を秘めたおすすめの1台を紹介しています。今回は、「備蓄米もビックリ!この値上げ時代に値下げだとぉぉ!オマケに装備と質感までよくなってるなんて……」と小沢さんが評する、「BYD シーライオン7」を取り上げます!
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シール528万円、シーライオン7が495万円、SUVのほうが安いだなんて!
マジか。肉に野菜にお菓子となんでも値上げのこの時代に逆に値下げだなんて! そう、それが驚異の中国新エネルギー車メーカー、BYDの戦略だ。
おととし日本マーケットに本格参入。コンパクトSUVのATTO3を手始めに、コンパクトSUVのドルフィン、ミディアムセダンのシール(あざらしの意)が上陸。今年4月に登場した第4弾のシーライオン7(あしかの意味)がすごい。
ベース車はシールで、82.56kWhの大容量BYDブレードバッテリー=リン酸鉄リチウムイオンバッテリーも、基本となるモーター構成も共通。骨格となるeプラットフォーム3.0やバッテリーケースも構造材として使う高剛性セル・トゥ・ボディも同じで、それでいて外板はオリジナルのSUVクーペフォルム。
機能がアップしているにもかかわらず、2駆のRWDはシール528万円スタートに対して、SUVのシーライオン7は495万円と逆に安い。トヨタにしろホンダにしろテスラにしろ、セダンよりもサイズが大きいSUVのほうが安いなんてあり得ないのにBYDは実現してみせた。
気になる動力性能はフロント160kW、リア230kWの4WD用前後モーターはシールと共通だが、リアの最大トルクは380Nmとシールの20Nm増しだし、時速0 −100km加速も4WDモデルは4.5秒と激速。安くてデカい上に商品力まで上なんてあり得ない。現状、国内BYDの一番人気はシーライオン7で、お客さんはそのお得さをわかってる!
フル充電時の航続距離はSUV化で少し落ちたとはいえ2WDで590km、4WDで540kmと不足なし。インテリアもシール同様に全面なめらかなナッパレザーシートで快適だし、リアシートは20度の電動リクライニング付きで4座式のシートヒーター付き。装備まで考えるとコスパは圧倒的、ブッチギリ! ことEVに関しての安さはトヨタ超えだ。
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この記事を書いた人
自動車ジャーナリスト小沢コージ
愛情あふれる独自の視点でクルマを語るバラエティ自動車ジャーナリスト。雑誌を中心にWebなどにも多数寄稿。2025-2026日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員も務める。
X:@KOJICHU
Website:https://www.youtube.com/@KozziTV
お問い合わせ:monomaxofficial@takarajimasha.co.jp
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