お月見フェアは“背徳”要素を加え「ファミマらしく」
「お客様が喜ぶ」ことに加え、ファミリーマートのキャンペーンでは「話題にならないとダメ」という基準があると話す橋本氏。たとえば9月30日からはじまる月見キャンペーンのポスターには「普通の月見じゃモノ足りない。」と書かれており、風情あるお月様のイメージとは異なる「月見背徳メシ」がテーマ。
「月見フェアって、世の中でたくさんやっていますよね。ファミリーマートでもやろうと2年ぐらいずっと考えていたんですが、面白い企画ができなくて。様々な飲食チェーンさんがやっている中で最後の方にファミマも『月見フェアやります』と言ってこれか・・・、みたいなのは作りたくなくて。ファミマっぽさとは何かをずっと模索していました。構想2年(笑)、結果、背徳メシと掛け合わせることにしました」(橋本氏)
ニンニクやチーズなどをたっぷり使用した「背徳メシ」キャンペーンは昨年も実施していましたが、ここに「月見」を合体させることで要素はダブルに。このダブル要素にはファミマのDNAでもある「チャレンジする」「何か新しいことをやりたい」精神が背景にあるといいます。
「お客様が想定されるであろう範囲は超えたいです。特に2年目・3年目と続いていく企画は特に前年から“差分”を必ず作ります。全く同じものやってもしょうがない。月見の要素を加えることで、『背徳メシ』の差分作りにも生かすことができたと思います」(橋本氏)
「背徳」「差分」「斬新さ」でいうと、たとえばドン・キホーテの「偏愛めし」のようにさらに商品自体を思い切ったものにすることもできると思いますが、それはコンビニエンスストアとしては難しいと話します。
「コンビニエンスストアとしてはどれだけ“定番商品”の比率を増やせるかで様々良い作用が生まれていくので、商品自体で奇をてらったことはしません。あくまで『おいしい商品』を作ることに邁進し続けなきゃいけないと思っています」(橋本氏)
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この記事を書いた人
ライター松本果歩
インタビュー・食レポ・レビュー記事・イベントレポートなどジャンルを問わず活動するフリーランスライター。コンビニを愛しすぎるあまり、某コンビニ本部員となり店長を務めた経験あり。日本酒・焼酎・発酵食品が好き。
Website:https://monomax.jp/
お問い合わせ:monomaxofficial@takarajimasha.co.jp
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