売れたとはいえ……サングラスを10月に再販するのはなぜ?
「コンビニエンスサングラス」は6月の初版であっという間に売り切れてしまったため、10月中旬頃に再販予定だといいますが、もう夏は終わっているタイミングです。今からサングラスを買う人はいるのでしょうか……?季節商材販売のタイミングにはシビアなコンビニらしくない判断にも思えます。
さりげなく入ったファミマカラー
「もちろん夏の需要が一番高いと思います。しかし今後『コンビニエンスサングラス』は通年で販売したいと思っている商品なんです。正直、10月にどれぐらい売れるのかは未知数ではありますが、現時点で加盟店さんからの発注数はかなり多く、期待値が高いのだと思います」(須貝さん)
特に車の運転をする方は西日や対向車のライトなどの対策として季節を問わずいつでもサングラスを着用することが多く、これも通年販売に踏み切った理由のひとつです。
「今年の夏は検証前に売り切れてしまったのですが、特にサービスエリアでは何個あっても売れるのではないかと考えています。実際、サービスエリアにあるファミリーマートでは衣料品は売り切れることが多いです。サングラスを忘れてしまった方や買い足し目的、普段はかけてなかったけどまぶしいから買ってみようとか、そんなきっかけで売れると見込んでいます」(須貝さん)
鼻当て部分も、どんな顔の方でもフィットしやすい形に工夫されている
コンビニにおいて食品以外でよく売れるものの代表といえば、傘。しかし緊急需要に応える商品だということもあり「雨が降らないと売れない」=コントロールできないものでした。しかし、日傘やサングラスは緊急需要ではなく、しかもコンビニエンスウェアの品質の良さから「わざわざ選んでもらえる」信頼も獲得しています。須貝さんは「このチャンスを見出せたのは大きい」と自信をのぞかせます。
「ソックスでもタオルでも下着でも、全商品同じ熱量で品質へのこだわりに妥協せず作っています。1つでも『まぁこの位でいいか』と妥協してしまうと、ブランドが崩れてしまう。きっと妥協せず品質にこだわり続けた結果、サングラスに対しても『良いものに違いない』と期待頂けたのだと思います」(須貝さん)
最初に手に取りやすいソックスを販売し、「あれ、コンビニで手軽に買えるからなんとなく買ったけど履き心地がいいぞ……?」と信頼を獲得、徐々にスウェットパーカーなどの衣類もチャレンジしたいと思える土壌を形成していきました。そして試着しないと本来は怖いであろうサングラスに対して「コンビニエンスウェアのものなら欲しい」と思ってもらえるまでに信頼が積みあがったのです。今では「ファミマでしか服買わない」という熱狂的なファンまでいるほど。今後はどんなアイテムが登場するか楽しみでなりません。
文・撮影/松本果歩
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ライター松本果歩
インタビュー・食レポ・レビュー記事・イベントレポートなどジャンルを問わず活動するフリーランスライター。コンビニを愛しすぎるあまり、某コンビニ本部員となり店長を務めた経験あり。日本酒・焼酎・発酵食品が好き。
Website:https://monomax.jp/
お問い合わせ:monomaxofficial@takarajimasha.co.jp
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