ついにAIは音場も創出! ヤマハのAVレシーバーに未来を感じた!
「オーケストラ音楽を楽しんでいるとき、小さなヴァイオリンの囁きが聞こえづらくて音量を上げていたら、突然のフォルテッシモにびっくりした」とか 、「映画を観ているときに、爆発音に迫力がなくて全然ハラハラしない」なんていう経験ありませんか?
それって音場を創生することで解決するんです。 ヤマハから8月下旬に発売される「AVENTAGE」は、ハイクラスAVレシーバーの第8世代モデル。この高性能なレシーバーでは、なんとAIが音場を創ってくれるといいます。
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第8世代に新たに搭載されたSURROUND:AI(サラウンドエーアイ)
外で歌うときはそうでもないのに、お風呂場で歌った自分の歌はうまいと感じることってありますよね? 空間が変わると、たとえ音源が同じでも人の耳には違って聞こえてくるんです。 ざっくりいうと、これが音場を創生するということ。
多くの楽器を世界に送り出しているヤマハにとって、自分たちの楽器がコンサートホールでどのように響いているのかを研究するのは重要です。 楽器の性能を確かめるために音場を研究し、やがてはコンサートホールも手掛けるほどに。そしてその膨大な音場データを活かして作られたのがSURROUND:AI(サラウンドエーアイ)です。
このシステムでは、AIが視聴中に含まれるセリフや効果音、BGMなどからシーンの種類を自動判別し、リアルタイムかつシームレスに最適な音場を選択してくれます。
音場を創生するのに必要なものは…?
最適な音場を作るのに必要なものは、大きく分けて2つ。
1つ目は、コンピュータによってデジタルに変換されたデータを読み解き、元の音に近い形に復元する受け皿。3次元サウンドフォーマットを搭載した優れたデータでも、それを受け取るほうに読み取る能力がなければまったく意味がありませんが、 AVENTAGEには3次元サウンドフォーマットのDolby Atomos®とDTS:X ™のどちらにも対応したデコーダーを搭載しています。
もう1つは、受け取ったデータを表現するテクニック。それが、高さ方向を含む空間情報の完全再現を目指すシネマDSP HD³(エイチディ キュービック)。
ヤマハは質の良い音場データを数多く収集し、それをデジタル化して、LSI(高密度集積回路)に取り込みました。3次元サウンドフォーマットされたデータを、24種類のプログラムから最適な音場に当てはめて本来の音を立体的に再現します。
さらにこのシステムでは、既設のサラウンドスピーカーで仮想のサラウンドバックスピーカーやプレゼンススピーカーを生成することもできるそうです。
反射音まで計算するシステム「YAPO」
オーディオ機器は、スピーカーの配置も気になるところ。でも、室内の反射まで考えてスピーカーを配置するなんて、プロでなければなかなか難しいところです。
そこで役に立つのが、視聴環境最適化システム「YPAO」(Yamaha Parametric Room Acoustic Optimizer)。
各スピーカーの距離と方向、プレゼンススピーカーの高さを計測することで、音場の自動補正に加え、部屋固有の初期反射音も制御。さらに計測結果に基づき、再生時の周波特性が音量に応じて聴感上フラットになるようにコントロール。 このシステムが搭載されていることによって、プロ並みの環境で3次元サラウンドを楽しめます。
昔のCDをもう一度聴いてみたくなるエンハンサー搭載
2chステレオの非圧縮(CD、WAV、AIFF)および可逆圧縮(FLAC、Apple Lossless)音声を最大96kHz/24bit分解能まで拡張処理するハイレゾリューション・ミュージックエンハンサーを搭載。解像度の低いデータを高い解像度へ拡張し、足りない部分を描き出すということ。 昔聴いていたCDの本当の音が、ヤマハ独自のアルゴリズムによって鮮やかに蘇ります。
NHKも2年後の東京オリンピックに合わせて、5.1chサラウンドを含むスーパーハイビジョンの放送を普及させようとしています。
臨場感を味わうにはクリアな映像だけでなく、立体的な音響が必須。まずは夏のボーナスでヤマハのAVレシーバーを購入してみるのはいかがでしょうか。
取材・文/横山博之 写真提供/ヤマハ
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