個性派レモンサワー飲み比べチャレンジ! 【飲んでみた】
お酒商品の中に、RTDというカテゴリーがあります。RTDとは「Ready To Drink」の略で、すぐに飲めるアルコール飲料のことを指しますが、ここ数年来、同カテゴリーを席巻しているのがレモンサワーです。ストレートなレモンサワーが各メーカーからひとしきり登場し、レモンサワー市場は今や変わり種レモンサワーの時代へ移行中。そんな王道から少しはずれた変化球な存在が現れるのもレモンサワーブームが続いているからであり、ファンにとってはいろんな味が楽しめるので嬉しい限り。こうした変化球商品は狙いすぎてちょっと……なパターンもありますが、現在の個性派レモンサワーが本当に美味しいのか、飲んでみました!
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レモンの香りが鮮烈!アサヒビール「アサヒ・ザ・レモンクラフト グリーンレモン」
アサヒビールの「アサヒ・ザ・レモンクラフト グリーンレモン」は、週末や休日にゆっくりと味わえるご褒美チューハイがコンセプト。レモンピールに含まれるオイル成分を0.01秒の速さで1缶ずつ注入する、レモンオイル滴下技術を採用しているほか、5種類のレモン素材を使用しています。
アサヒビール「アサヒ・ザ・レモンクラフト グリーンレモン」
すっきりとした飲み口が心地いい!
レモンの香りが強めですがさわやかで心地よく、甘味のないすっきりとした味わいが飲みやすいです。グリーンレモンらしく酸味が控えめで口がキュッとなることもなく、ゆっくりと味わえるのがいいですね。本来はボトルから直接飲むタイプだけに、ボトルから飲むとレモンの香りがより濃密に感じられました。
果実感が充実!キリン「氷結無糖レモン」
キリンの「氷結無糖レモン」は、人気ブランド氷結シリーズの1種。糖類・甘味料を一切使わず、余計な甘さのない味わいに仕上げることで、重くならず食事と一緒に楽しめるチューハイとなっています。アルコール度数7%と4%がありますが、今回はよりレモンサワーらしい4%をセレクト。
キリン「氷結無糖レモン」
意外にもシンプルで飲みやすい!
レモンの酸味がやや強めでやや口がキュッとなりますが、レモンの果実感がストレートに伝わる軽い飲み口。クセがなく、口にスーッと入ってくるシンプルな味わいは、予想以上に満足感があります。スッキリしているので、揚げ物と合わせると、油っこくなった口を洗い流してくれそう。
ドライ感がすごい!檸檬堂「カミソリレモン」
檸檬堂「カミソリレモン」は、コカ・コーラが展開するレモンサワーブランド檸檬堂の2年ぶりの新作。無糖の甘くないレモンサワーをコンセプトに開発した、ドライタイプのレモンサワー。一般的にチューハイで言うドライとは、焼酎のソーダ割りを指し、焼酎の味を楽しむものとされています。
檸檬堂「カミソリレモン」
アルコールの味が前面に出ていて、正にドライ!
ひとくち飲んで、最初にやってきたのはアルコールの味! さすがドライ。アルコール度数9%だけに、ややのどがカッとなる感じもありますが、後味がスッと消えるキレのよさがあるので、つい次が飲みたくなります。二口目からはレモンの味わいも確認できるようになりましたが、檸檬堂のシリーズでは比較的レモン感は控えめ。お酒を飲んでいる感覚が欲しい人に最適かも。
2019年リニューアル!サッポロ「キレートレモンサワー」
2014年に発売した、サッポロ「キレートレモンサワー」。2019年にリニューアルし、レモンサワー史上No.1果汁量である20%の果汁を配合。レモン2個分の果実感が楽しめます。これによって、ビタミンCは350mg含有、クエン酸は3000mg含有。人工甘味料不使用はそのままなのも嬉しいポイント。
サッポロ「キレートレモンサワー」
酸っぱさは一番レモンっぽい!
口がキツめにキュッとなるぐらいの酸味! レモンを丸かじりしたかのような酸っぱさがありますが、その分甘味もあって飲みやすい味わいです。アルコールもあまり感じないので、女性でも飲みやすそう。レモン飲料「キレートレモン」がベースだけに、ジュース感がありつつレモンサワーとしても満足のいく仕上がりになっている印象です。
バランスがいい飲みやすさ!サントリー「こだわり酒場のレモンサワー〈キリッと男前〉」
サントリーの「こだわり酒場のレモンサワー〈キリッと男前〉」は、人気缶チューハイ「こだわり酒場のレモンサワー」シリーズ第2弾。同シリーズは、レモンをまるごと漬け込んだ浸漬酒と複数の原料酒をブレンドし、レモン本来の味わいと酒の余韻が感じられるのが魅力。〈キリッと男前〉はアルコール度数9%で、さらにキリッとした飲み口に仕上げています。
こだわり酒場のレモンサワー〈キリッと男前〉
果実感と酸味、酒の味が調和している
レモンの酸味がしっかりと感じられて、果実感もある構成は、幅広い人に受け入れられそうな味わいです。特にレモンの果実感はしぼりたてっぽい本格的な味。この飲みやすさでアルコールが9%あるので、飲みすぎてしまいそうなのが玉に瑕でしょうか。
キレのある大人の味!宝酒造「寶 極上レモンサワー 瀬戸内レモン」
宝酒造の「寶 極上レモンサワー 瀬戸内レモン」は、宝焼酎ベースのレモンサワー。宝酒造独特の、樽貯蔵熟成の宝焼酎を11種類ブレンドし、キレのある飲みごたえを実現。希少価値が高い瀬戸内レモンのストレート混濁果汁と瀬戸内レモンエキス、レモンスピリッツを加え、焼酎に負けない果汁感を演出しています。
宝酒造「寶 極上レモンサワー 瀬戸内レモン」
焼酎ならではの飲みやすさがいい!
他社のスピリッツやウォッカベースの缶チューハイと比べて、焼酎ベースの缶チューハイは焼酎独自の味がするのが特徴ですが、レモンのさわやか風味の宝焼酎の味が感じられます。これはファンにはたまらない! やや酸味が強く甘さもないので、酒好きな人向きかも。
甘いのにストロング!檸檬堂「鬼レモン」
檸檬堂「鬼レモン」は、檸檬堂ブランドの1つで、アルコール度数は9%。カミソリレモンと並んで同ブランドで最も高いストロング系缶チューハイです。さらに、人工甘味料は一切使用せず、レモン果汁は果実1.5個分となる果汁率17%。力強い飲みごたえとレモンサワーらしさを両立させた構成です。
檸檬堂「鬼レモン」
果汁たっぷり!檸檬堂の味がして飲みやすい!
果汁率17%だけあって、レモンのさわやかな風味と味が強い! そんなレモンの味と、レモンスカッシュのような檸檬堂の味が同時に感じられて、爽快感があり甘く、飲みごたえもある味わいに仕上がっています。甘味が強いので、甘いお酒が好きで、かつストロング系が好きな人にはピッタリ!
ほろ苦さがユニーク!サントリー「-196℃ ストロングゼロ〈ビターレモン〉」
サントリー「-196℃ ストロングゼロ〈ビターレモン〉」は、アルコール9%の強い飲みごたえと、甘くない爽快なキレ味を追求したブランドの1本。果実をまるごと使用し、-196℃で瞬間凍結し、お酒に浸漬することで果実の持つ酸味や甘味・香りをすべて酒に反映させる「-196℃製法」がブランドのこだわっりです。〈ビターレモン〉はレモンピールを使用することで、レモンらしいほろ苦さを演出。甘くない味に仕上がっています。
サントリー「-196℃ ストロングゼロ〈ビターレモン〉」
酸味とほろ苦さ、少し感じる甘味が調和した味!
さわやかなレモンの酸味と、レモンピールのほろ苦さのバランスがよく、酸味とほろ苦さの2つの味が同時に味わえます。よく味わうとほのかに甘味も感じられ、この甘味が隠し味となってレモンピールの味を引き立てている様子。グビグビいけるすっきり味ですが、アルコール9%なので、速飲みは要注意です。
レモンをかじったような酸っぱさ!宝酒造「寶 極上レモンサワー 丸おろしレモン」
宝酒造「寶 極上レモンサワー 丸おろしレモン」は、宝焼酎ベースの缶チューハイ「極上レモンサワー」シリーズの1本。樽で熟成させた樽貯蔵熟成の宝焼酎11種類をブレンドした宝焼酎をベースに、レモンを皮までまるごと粉砕した全果磨砕レモンペーストを使用。レモンの酸味、さわやかさ、ほろ苦さまでも閉じ込めています。
宝酒造「寶 極上レモンサワー 丸おろしレモン」
本格的な酸っぱさだけど後をひく心地よさ!
レモンの皮の風味、果肉の風味・酸味などがいっぺんにやってきて、本当にレモンをかじったかのような味わい。後から宝焼酎の味わいも感じることができ、複雑な味になっています。お店でおろしたてのレモンをまぜてつくったような、フレッシュな味わいがいいですね。
マイルドな風味が飲みやすい!キリン「麹レモンサワー」
キリン「麹レモンサワー」は、最近注目の発酵食品である麹を取り入れたレモンサワー。皮ごと搾りレモンを使用し、レモン本来のほろ苦さや香りを演出。麹がレモンの旨味を引き立て、シュワシュワッと食事に合うすっきり味となっています。
キリン「麹レモンサワー」
やや薄めで飲みやすい味わい!和食に合いそう
レモンの酸味とほろ苦さ、柑橘感が味わえますが、刺激が強すぎず風味が薄すぎない適度なマイルドさとなっているのが独特。アルコール7%の割にはアルコールの味もせず、軽い飲み口になっていて、和食と合わせるとよさそう。
【まとめ】
どれも味に個性がありつつ、ちゃんとレモンサワーとして楽しめました。特に異色だったのは、ボトルで飲むのを推奨している「アサヒ・ザ・レモンクラフト グリーンレモン」。ボトルの口が大きく、飲むときに香りがより濃密に感じられるところに工夫を感じました。
文・撮影/金山 靖
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