英国のベントレーモーターズは4ドアサルーン「フライングスパー」の新型を発表した。第4世代となる新型は、従来のW12ツインターボに代わる新たな電動パワートレーン「ウルトラパフォーマンスハイブリッド」を搭載する「フライングスパー スピード」からデビュー。システム最大出力782ps/最大トルク1000Nmというとてつもない数字を叩き出す「4ドアスーパーカー」となって登場した。
ベントレー史上最強でありながら、CO2排出量を先代比90%低減
究極のラグジュアリー4ドアセダンを代表する「ベントレー フライングスパー」が、ハイパーな新パワートレーン「ウルトラ パフォーマンス ハイブリッド」を搭載して、第4世代へと生まれ変わった。
「ウルトラパフォーマンスハイブリッド」はV8 4Lツインターボと電動モーター、8速DCT(デュアルクラッチトランスミッション)を組み合わせたプラグインハイブリッドで、システム最高出力782PS/最大トルク1000Nmを発揮。そのパワーは4輪に適切に伝えられ、0-100km/hをわずか3.5秒で走り抜ける。
従来のW12を搭載する「フライングスパー スピード」と比べると、最高出力が659PSから19%アップされ、最大トルクが900Nmから11%超アップ。0-100km/h加速は0.5秒速く、間違いなくベントレー史上最強の4ドアセダンとなった。
ただこのパワートレーンのハイブリッド化はパワーアップが大きな目的ではなく、環境性能の向上、洗練された乗り心地の実現こそが重視されて開発されている。
V8 4Lツインターボエンジンは350バールの燃料噴射圧を採用することでクリーンな燃焼を実現。また、電動モーターによってターボラグを解消するとともに、ツインシングルスクロールターボチャージャーを使用してCO2排出量を最小限に抑えた。
最高出力190PS/最大トルク450Nmの電動モーター、25.9 kWhのバッテリーのおかげで、EVモードでも余裕の走りを実現し、140km/hまでの速度域でEV走行ができる。航続可能距離はEVモードで最大76kmまで、V8 4Lツインターボとの組み合わせでは829kmまで走行できる。
その結果、CO2排出量は先代「フライングスパー スピード」よりもなんと90%低減。駆動用バッテリーは11kW出力までの充電に対応するほか、エンジンで走行しながら充電できる「チャージ」モードも備わる。
またシャシーには、ベントレー ダイナミック ライドやオール ホイール ステアリング、電子制御のリミテッド スリップ デフが含まれる「ベントレー パフォーマンス アクティブ シャシ」を採用。縮み側と伸び側の減衰を個別に調整できる「ツインバルブダンパー」により、「スポーツモード」ではボディコントロールを維持しつつ、「コンフォートモード」での乗り心地が大幅に改善された。
この記事のタグ
この記事を書いた人
ライター近藤暁史
男だてらにお堅く学習院大学文学部国文学科卒。ファッション誌から一気に転身して、自動車専門誌の編集部へ。独立後は国内外の各媒体で編集・執筆、動画製作なども。新車、雑ネタを中心に、タイヤが付いているものならなんでも守備範囲。AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。自身のYouTubeチャンネル「こんどう自動車部」では、洗車・自動車のメンテナンスなどを中心に、クルマに関わる裏技を紹介中!
Website:https://monomax.jp/
お問い合わせ:monomaxofficial@takarajimasha.co.jp
モノマックスの記事をシェアする