「なぜ駐車場がガラ空きなのに隣に…」わざわざ隣に停める“トナラー”の存在、その理由とは？自動車ジャーナリストが解説

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広まったのがいいのか悪いのか、最近ではすっかり定着した“トナラー”という言葉。ネットだけでなく、テレビなどのメディアでも普通に使われるようになった。駐車場でほかが空いているのにわざわざ隣に停めるクルマがいることに筆者が気がついたのは10年以上前のこと。

増殖し続ける“トナラー”

当時、全盛だった巨大掲示板に「となりのトナラー」みたいな名前のスレッドを見つけて、ほかにも同じことを思う人がいるんだと気がついたのが発端。筆者が自動車メディアに“トナラー”という言葉を紹介した先駆者と言われることもあるが、正式に考えたわけでもなく、著作権もなし。変な自負はない代わりに、長年にわたって研究を続けてきた。ちなみにこの間にも“トナラー”は増殖を続けている。

今一度、“トナラー”の特徴を整理しておくと、ガラガラの駐車場なのになぜかわざわざ隣に停めてくる車のことを指している。混んでいれば別だが、本来は隣に他の車があるとドアパンチなどが嫌なので離して停めたい意識があるだけに、“非トナラー”の心を逆撫でする。さらにラーメン屋のカウンターや電車でわざわざ隣に座ってくるなど、多方面に渡る根深い問題だったりする。

車の場合はとくに動きが複雑で、こちらがドアを開けていても無理やり停めようとするし、離れたところに停めても駐車場に戻ってきたら隣に停まっていたということも多い。一番すごかったのは、広大な駐車場に停まっているのは自分の車と隣に停まった“トナラー”のみだったとき。「ポツンと一軒家じゃないんだから……」と心底ガックリしたことがある。