
「新鮮で安い!」と連日大盛況の鮮魚専門店「角上魚類(かくじょうぎょるい)」 。テレビで特集されることも多く、休日には駐車場に入りきれない車で溢れかえるこのお店、一体何がそんなにすごいのでしょうか?
今回は、相模原店の店長と「親切係」 というユニークな肩書きを持つスタッフに直撃取材を敢行。市場からの驚きの仕入れルートや、大晦日に発生するという伝説の「角上渋滞」の実態、そして意外なヒット商品まで、人気の裏側にある秘密を余すことなく教えていただきました。
CONTENTS
角上魚類、なぜ新鮮で安い!?

角上魚類株式会社相模原店の花原茂幸店長(右)と、親切係の村上大貴さん
角上魚類は1974年に新潟県長岡市の寺泊で創業した鮮魚専門店。2021年11月に放送された「ガイアの夜明け」で注目を集め、2022年頃から人気に火が付きました。
角上魚類がこれほど人気になった理由は、新鮮な魚介類が豊富に品揃えされ、どれも安く手に入るから。
特に丸魚(切り身ではなく一匹の魚まるごと)がずらりと並ぶコーナーは圧巻。その多くが当日の朝市場から仕入れたもので、その日のうちに店頭に並ぶのは角上魚類の強みです。
「仲卸業者を挟まずに、市場で直接仕入れるためには買参権が必要となりますので一般のスーパーさんには難しいと思います。角上魚類では東京の豊洲市場と新潟の中央卸売市場から毎朝直接仕入れ、その日のうちに店頭まで自社で輸送しています。その日のうちに輸送するために、店舗は基本的に関越自動車道から近い場所の沿線に出店しているため、出店場所はまず新潟から直送できるかが条件となります」(花原店長)
新鮮さの秘密は仕入れたその日のうちに店頭に並べることができる立地。仲卸業者を挟むと、当日に店頭に並ぶことはほぼ不可能で、しかも価格も上がってしまうといいます。
角上魚類のもう一つのすごさは店員さんの数。一般的なスーパーでは人件費削減により省人化が進んでいますが、角上魚類相模原店に在籍するスタッフ数はなんと100人以上!出勤するスタッフは毎日30人以上いて、最も混雑する年末年始にはさらに短期アルバイトを200人雇うといいます。
「生の魚をこれだけの数取り扱うためには人数が必要なんです。一般的なスーパーでは加工された魚を仕入れることで人件費を削減するのが世の中の流れだと思いますが、角上魚類では逆を行っています。お客様とお話をして販売をする昔ながらの売り方をするためには、どうしても人が必要になってしまうのです」(花原店長)
店頭に並ぶ商品以外にも、お客様から「予算1万円で刺身の舟盛りを作ってほしい」といった個別オーダーを受けることも。
お客様が持ち込んだ器に刺身を盛り付けると……美しい!
この記事のタグ
この記事を書いた人
ライター松本果歩
インタビュー・食レポ・レビュー記事・イベントレポートなどジャンルを問わず活動するフリーランスライター。コンビニを愛しすぎるあまり、某コンビニ本部員となり店長を務めた経験あり。日本酒・焼酎・発酵食品が好き。
Website:https://monomax.jp/
お問い合わせ:monomaxofficial@takarajimasha.co.jp
モノマックスの記事をシェアする
関連記事

















