CONTENTS
「価格も含めてマジでお買い得」かつてない日本専用戦略SUV“スズキ 新型フロンクス”のデキがよすぎる!自動車ジャーナリストが徹底解説『小沢コージの遊べるクルマ』
フォルクスワーゲンからフル電動コンパクトSUV「ID.4」(アイディーフォー)がついに発売となった。米国をはじめとした海外ではすでに販売が開始されて高い人気を博しており、2021年に「ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー」も獲得している注目モデルだ。フォルクスワーゲンのEVということもあり、日本でも人気となること間違いなしと言われるが、いったいどこがいいのだろうか。
EVへの関心が急速に高まる中での日本デビュー
フォルクスワーゲンから突然EVが登場したように思われるかもしれないが、実はフォルクスワーゲンは早くからEVを開発して実用化している。
2010年5月にはEVのプロトタイプ「ゴルフ ブルーeモーション」を発表、2013年9月にはe-ゴルフとして市販を開始し、2017年10月には日本にも上陸している。しかし、e-ゴルフは時代の流れに乗れず、2020年で生産を終了。かわって2020年に電気自動車ブランドIDシリーズを立ち上げ、最初のモデルとなるコンパクトハッチバックボディの「ID.3」をまず欧州で発売。このモデルが好評価を得たことから波に乗り、その後、米国と中国でクロスオーバーSUVの「ID.4」、SUVクーペの「ID.5」、さらに7シーター電動SUVの「ID.6」を相次いで投入、「ID.BUZZ」の予約受注も欧州ですでにスタートしている。
そして、いよいよIDシリーズの尖兵としてクロスオーバーSUVの「ID.4」が上陸したわけだ。日本でも次々とプレミアムEVやコンパクトEVが登場し、EVへの関心が急速に高まる中、充電インフラを含めた市場環境が整いつつある今は、絶好のタイミングだ。
バッテリーをボディ中央に置いて後輪を駆動
ID.4のポイントは、BEV専用のMEB(モジュラー エレクトリックドライブ マトリックス)プラットフォームを下に開発されたこと、つまりゴルフベースではないまったく新しい構造のモデルであること。
これによりガソリン車では難しい2770mmのロングホイールベースを実現。そのロングホイールベースを活かして、駆動用バッテリーを前後の車軸間にレイアウトして、ひとクラス上の広い室内空間と543〜1575Lという容量の大きな荷室を実現するとともに、BEVらしい新鮮なスタイリングを手に入れている。
そのボディサイズは絶妙。全長4585×全幅1850×全高1640mmはゴルフトゥーランやティグアンに近い大きさで、小さ過ぎず、大き過ぎない。
インパネデザインも近未来的で、従来のシフトノブに代わるドライブモードセレクターや大型のセンターディスプレイが搭載される。
モデルラインナップは、バッテリー容量77kWhの「プロ(Pro)」と52kWhの「ライト(Lite)」の2グレード構成。「プロ」は最高出力150kW(204PS)/最大トルク310Nmを発生するモーターを採用、パワフルかつ航続距離は561kmとロングレンジも実現している。一方の「ライト」は125kW(170PS )/310Nmで、航続距離388kmと仕様を変えてユーザーの多様なニーズに応えている。いずれもリアにモーターを配置したRWDだ。
ID.4は突然現れた「新星」ではなく、世界市場そして日本市場を見据えて、e-ゴルフの経験を下に入念に作り込まれたモデルということになる。
この記事のタグ
この記事を書いた人
ライター近藤暁史
男だてらにお堅く学習院大学文学部国文学科卒。ファッション誌から一気に転身して、自動車専門誌の編集部へ。独立後は国内外の各媒体で編集・執筆、動画製作なども。新車、雑ネタを中心に、タイヤが付いているものならなんでも守備範囲。AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。自身のYouTubeチャンネル「こんどう自動車部」では、洗車・自動車のメンテナンスなどを中心に、クルマに関わる裏技を紹介中!
Website:https://monomax.jp/
お問い合わせ:monomaxofficial@takarajimasha.co.jp
モノマックスの記事をシェアする