MonoMaxにて好評連載中の「小沢コージの遊べるクルマ」では、自動車ジャーナリスト小沢コージさんが、ただの移動手段として使うだけではもったいない遊びたくなる魅力を秘めたおすすめの1台を紹介しています。
今回は「今後10年は出ないだろう快作国産SUV。電動化の今、あえて新作6気筒エンジン&FR骨格で勝負するチャレンジングな逆張り戦略がすごすぎる!」と話すマツダCX-60をピックアップ!
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「長距離ドライブの相棒になる優秀作」ミズノのドライビングシューズが天然皮革初採用で高級感アップ
小沢コージ
愛情あふれる独自の視点でクルマを語るバラエティ自動車ジャーナリスト。雑誌を中心にWebなどにも多数寄稿。2022-2023日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員も務めた。
500万円台のXDハイブリッドの高級感にシビれる
ニッポンEV元年でありミニバンの年でもあった2022年。ここでトンデモない逆張りカーが登場した。それがマツダCX‐60だ。車名的には最近のマツダSUVの延長線上にあるがコンセプトは全く違う。
10年に1回、いや20年に1回あるかないかの挑戦が進行中なのだ。それは時代に逆行するようなフロントエンジン&リアドライブの新FRレイアウト採用であり、新直列6気筒ディーゼル&ガソリンエンジンの搭載。
どちらもメルセデスやBMWなどプレミアムブランドが愛用している高級車作りの手法だが、それを2000年代初頭ならともかく、電動化でありEVの時代の今行うからすごい。当のメルセデスが2030年に全車バッテリーEV化の戦略を打ちだしている中、マツダは新たにエンジンを作り、スペース効率的で劣るFR高級車を作るのだ。その分、スタイルに加え、走り味もよくなるがトレンドからは外れている。
とはいえ生まれ出たCX‐60の上級グレード、3.3L直6マイルドハイブリッドのXDハイブリッドを見てビックリ。威風堂々としていて今のCX‐5やCX‐8などにはない風格だ。
全長4.7m強で全幅ほぼ1.9mの立派な体躯だけじゃない。フロントノーズは縦置きする直6エンジンを搭載するために長く馬車のような存在感。オマケにインテリアクオリティがものすごい。CX‐60はパワートレインやグレードにより味わいが大きく異なり、ほぼ300万円から始まる2.5Lモデルに比べ、500万円超えのXDハイブリッドは内装が超豪華。それもモダン系とスポーツ系でテイストが異なり、小沢が乗ったプレミアムスポーツはフェラーリのような上質感を持つ。
走っても254PS&550Nmのパワー&トルクを持つ直6ディーゼルがすごい。新車がゆえ足回りの硬さが残るが、なんと大型化したマツダロードスターのようなナチュラルハンドリング。これぞ他にはできないマツダ逆張り革命。今後出る続編も含めて大注目なのだ。
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