アウトドアでの使い勝手の良さや快適性をとことん追求
具体的には、エクステリアはデリカシリーズらしく、武骨でごつい。プロテクターを思わせるスキッドプレート形状のバンパーや光沢のあるブラックのホイールアーチ、ダークシルバー塗装のアルミホール、立体的な「DELICA」ロゴなどで、デリカとの血脈を感じさせるSUVらしい力強さと安心感を表現している。
インテリアは、アウトドアでの使用を想定して、通気性の良い撥水シート生地を採用。また座面や背もたれ中央部に立体的なエンボス加工を施すことで、蒸れにくく座り心地のよい機能的なシートとしている。
また、リアシートは320mmの前後スライド量を確保し、片側ずつスライドやリクライニングができるなど、多彩なシートアレンジを可能としている。後席ドアには650mmの開口部を確保したスライドドアを装備、ラゲッジルームは簡単に汚れをふき取ることができる素材のラゲッジボードと後席シートバックを採用し、濡れたものや泥の付いたアウトドア用品などを気にせず積める設計としている。
軽自動車といえどもデリカであるためには悪路走破性も重要
ここで気になるのは、デリカミニの悪路走破性。軽自動車の枠の中で、しっかりとデリカらしさが表現されているが、デリカという名前を使うからには、悪路走破性も重要なポイント。軽自動車であっても、アウトドアで使うとなれば悪路を走ることもある。
ラインナップは、660cc 直列3気筒ターボエンジン搭載の「T」「T Premium」とノンターボの「G」「G Premium」の合計4グレード。それぞれFF(2WD)と4WDが用意され、4WDモデルでは165/60R15サイズの大径タイヤと専用チューニングサスペンションを装備して、未舗装路における走行安定性と快適性が高められている。
また、雪道やぬかるんだ道で駆動輪が空転した場合に、自動でブレーキをかけて空転していない駆動輪に駆動力を集中させる「グリップコントロール」や、下り坂で車速をコントロールする「ヒルディセントコントロール」を標準で搭載。デリカシリーズを名乗るにふさわしい走りは実現したと謳われている。
正式発売は2023年5月を予定。デリカのタフなイメージを継承して登場した「デリカミニ」が、軽自動車市場にどんなインパクトを与えるか楽しみだ。ちなみに、スペックなど詳細は未発表、販売価格(消費税込み)は180万円から225万円を予定している。
写真:三菱自動車
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ライター近藤暁史
男だてらにお堅く学習院大学文学部国文学科卒。ファッション誌から一気に転身して、自動車専門誌の編集部へ。独立後は国内外の各媒体で編集・執筆、動画製作なども。新車、雑ネタを中心に、タイヤが付いているものならなんでも守備範囲。AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。自身のYouTubeチャンネル「こんどう自動車部」では、洗車・自動車のメンテナンスなどを中心に、クルマに関わる裏技を紹介中!
Website:https://monomax.jp/
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