メルセデス・ベンツのSUVの中核を担う「GLC」がフルモデルチェンジされて登場した。2022年9月に本国ドイツで発表されて以来、日本導入が待たれていたが、生産体制が整い、いよいよ販売が開始されることになった。2015年に初代モデルがデビューしたGLCはプレミアムミドルサイズSUVとして世界的に人気で、早くも大きな注目を集めている。
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伸びやかでスポーティなシルエット
2代目となった新型「GLC」でまず注目したいのが伸びやかでスポーティなシルエット。全長×全幅×全高は4,720×1,890×1,640mm、ホイールベースは2890mmと、全長を50mm、ホイールベースを15mm延長。メルセデスの最新のデザイン基本思想のもと、曲線を描く彫刻的な面により、プロポーションが強調された力強いデザインとなっている。
インテリアのデザインも特徴的。ダッシュボードは上下2つに分かれていて、上部は翼のような形状に航空機エンジンのナセルを想わせる丸みをつけたやや横長の角型エアアウトレットが配置され、下部には大きなインテリアトリムが広がる。そのインテリアトリムは仕様によって3種類が用意されている。
ドアのインナーパネルは垂直面からアームレストが水平方向に張り出す形状で、浮遊しているように見える。このアームレストはドアを閉めるときのグリップになるだけでなく、助手席においてはグラブハンドルにもなるアイデアだ。
ディスプレイは、12.3インチと11.9インチのふたつを装備。運転席正面に備わる12.3インチディススプレイは浮かんでいるように配され、縦型11.9インチのセンターディススプレイはドライバー側に6度傾けられている。コックピットディスプレイとメディアディスプレイは3つのスタイル(ジェントル、スポーティ、クラシック)と4つのモード(ナビゲーション、アシスタンス、サービス、オフロード)の中から選択することでカスタマイズすることができる。
ステアリングホイールは最新世代のものを装備。ナビゲーションやインストルメントクラスター内の各種設定や安全運転支援システムの設定を全て手元で完結することができるほか、ハンズオフ検知機能を静電容量式センサーに変更することで、より正確にドライバーの操作を認識するようになった。
また、室内を彩る「アンビエントライト」は、全64色から選択可能となったほか、単色の発光に加えて色の連続変化も可能となり、エアコンの温度設定に連動して青や赤に点灯したり、乗車時には乗員を迎え入れるといった演出も設定された。
インテリアの全体のイメージはスポーティなものだが、そこにさまざまなデザインを盛り込むことで、新型「GLC」流の上質さが表現されている。
ラゲッジルームが620〜1680Lと大容量なのも魅力で、ラゲッジルームカバーはフロア下に格納することができる。
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この記事を書いた人
ライター近藤暁史
男だてらにお堅く学習院大学文学部国文学科卒。ファッション誌から一気に転身して、自動車専門誌の編集部へ。独立後は国内外の各媒体で編集・執筆、動画製作なども。新車、雑ネタを中心に、タイヤが付いているものならなんでも守備範囲。AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。自身のYouTubeチャンネル「こんどう自動車部」では、洗車・自動車のメンテナンスなどを中心に、クルマに関わる裏技を紹介中!
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