落としても割れないスマホやリストバンドになる試作機など、レノボが次世代スマホを提案!
6月9日、米サンフランシスコで、レノボグループは「Lenovo Tech World 2016」を開催。新しいスマートフォンや数年後には実現化されるかもしれない次世代スマートフォンのプロトタイプを紹介しました。
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日本ではPCメーカーとして広く知られているレノボですが、実はグローバル市場では多くのスマートフォンを発表しています。また、日本でスマートフォンを発売したこともある「モトローラ」も、現在はレノボグループの一員です。
今回発表されたスマートフォンは、3シリーズ、5モデルと発売未定のプロトタイプ。では、それぞれの特徴を紹介しましょう。
専用アタッチメントと合体する「Moto Z」シリーズ
モトローラブランドの新モデルとなるのが、「Moto Z」です。5.5インチの有機ELディスプレイを採用しており、5.2mmと非常に薄いのが特徴。
手に取るとその薄さを改めて感じさせられました。ちょっと驚くのが、この薄さを実現したため、ヘッドホンンジャックを搭載しないということ。ヘッドホンなどを接続する場合、Bluetooth接続のものを使用する必要があります。
リアカメラは、レーザーAFに対応した1300万画素センサーを搭載。明るいレンズを採用しており、写真もキレイに撮れそうです。
Moto Zシリーズにはもうひとつタフネスモデルが用意されています。それが「Moto Z Forece」。
ディスプレイサイズは「Moto Z」と共通で、本体サイズはわずかに大きく、本体の厚さは6.99mm。「Moto Z」のように薄くない代わりに、独自の「Moto ShatterShield」技術を採用することで、高い位置から落としても簡単にはディスプレイが割れたりしないのが特徴です。デモでも2m以上の高さから落として壊れないところが見られました。
この「Moto Z」シリーズの最大の特徴といえるのが、専用のアタッチメント規格「Moto Mods」を用意していることです。
現在用意されているのは、プロジェクター、スピーカー、バッテリーなどのユニット。これがマグネットで背面に取り付けられるようになっています。より高音質で音楽が楽しめたり、最大70インチの大画面で映像を映し出すといったことができます。
しかも凄いのが、この「Moto Mods」規格は公開されており、レノボ以外のメーカーからも続々と登場する予定だということ。すでに、kate spadeのモバイルバッテリーなども登場しており、スマートフォンにさまざまな機能を追加できそうです。
グーグルの新技術に対応した第一弾スマホなどが登場
そして、もうひとつ注目のモデルがあります。それがGoogleが研究していた「Project Tango」技術を採用した世界初のスマートフォン「PHAB2 Pro」です。
6.4型の大型ディスプレイを採用したこのモデルは、搭載するカメラを周囲に向けることで多彩な使い方ができます。
「Project Tango」とは、3Dセンサーとカメラを組み合わせることで、被写体の距離や大きさなどを把握することができる空間認識技術のこと。カメラが写している映像に他の情報を重ね合わせるAR(拡張現実)や、実際にはない映像を映し出すVR(仮想現実)機能を高度に実現することができます。
「PHAB2 Pro」ではリアカメラの他、深度カメラとモーショントラッキングカメラを搭載し、空間をより確認・認識することができます。例えば、映像の上にナビ画面を重ね合わせたり、GPSが利用できない建物の中や地下などでも、より正確な位置を把握することができます。
今後、この「TANGO」技術に対応したさまざまなアプリが登場する予定です。
Androidスマートフォンの将来はレノボが導く?
サンフランシスコで開催された「Lenovo Tech World 2016」では、この3モデルのスマートフォンが登場しました。残念ながら現段階では、日本市場への投入は未定ですが、極薄、タフネス、アタッチメント合体、そしてAR/VR対応と、非常に気になる機能を搭載しています。
もしかしたら、秋にはこれらのモデルが日本でも購入できるようになるかもしれません。
また、会場では試作機ながら、10カ所以上のヒンジを備え、ストレートなボディから、リストバンドのように丸く変形できるモデルも紹介されました。これは、曲がる液晶ディスプレイを採用したもの。これも数年後には現実になりそうです。
現在、日本ではスマートフォンを展開していないレノボですが、今後注目のメーカーになりそうな予感。今後の動きを要チェックです。
ライター/コヤマタカヒロ
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