100年以上の歴史を持つモト・グッツィから最もベーシックでミニマルなバージョンの「V7 STONE(ブイ7 ストーン)」の2023年モデルが発売となった。
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100年以上の歴史を誇るモト・グッツィ
モト・グッツィがモーターサイクルの製造販売をはじめたのが1921年3月15日のこと。イタリアのロンバルディア州マンデッロ村にて産声を上げた。1928年には、創業者カルロ・グッツィの弟であるジュゼッペがGT 500 Norgeを駆り、北極圏まで走行するなど冒険譚にも使用された。
またレース活動においては1935年から1957年までの間に、15個の世界スピードタイトルと11個のツーリストトロフィーを獲得。さらに創業者カルロの愛弟子であるジュリオ・チェーザレ・カルカーノが技師を務めた「Otto Cilindri(オット・チリンドリ)」によるスピードへの挑戦は、1955年に最高速度285km/hを記録した。
美の国が提案する斬新なカラー
1957年以降、モト・グッツィはレース活動をしていないが、ジュリオ・チェーザレ・カルカーノが現在モト・グッツィのアイデンティティともなるV型縦置き2気筒エンジンの原型を設計。創業者カルロ・グッツィの愛弟子が手がけたバイクの心臓部は、最新モデルの「V7 STONE」にも受け継がれ現役エンジンとして鼓動している。
その「V7 STONE」2023年モデルはありそうでなかった、斬新なカラーリングで登場した。新しいグラフィックはマットブラック×ソリッドカラー。厳密に言えば、メタリックやパールは使われているのだが、どこまでもピュアでビビッドな単色のガソリンタンクをエンジン上にマウント。ガソリンタンク以外には色を使わず、エンジンからエキゾーストマフラー、特徴的なアルミニウム製6本スポークホイールや細部に至るまでマットブラックでキリリと締め上げている。これが美の国、イタリアが提案する「粋」というものなのだろう。
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パーツデザイナー坂東 漠
スタンドがないと倒れる。ライダーの支えがないと自立できない。ライダーがいてもときにコケるといった2輪車の特性に魅了され、自転車、e-Bike、モーターサイクルの部品を開発。多くの人は気づかないが、それがないと成り立たないといったパーツを手がけている。
Website:https://monomax.jp/
お問い合わせ:monomaxofficial@takarajimasha.co.jp
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