セブン-イレブンのレイアウトが変わった理由は?
そんな中、セブン-イレブンが数年前にレイアウトを変えたことに気付いた方もいるかもしれません。渡辺さんによるとその理由は「時代の変化」だったといいます。
「近年、コンビニのカウンターで発生する売上が増加しており、約40%だと言われています。タバコの売上が約25%、カウンターフードやコーヒーの売上、宅配便の受付など、かなりの割合を占めているんですね。来店するお客様によってはカウンターで目的が完結してしまう方も多く、なにもついで買いをしないで帰ってしまうことも」(渡辺さん)
「そこでセブンは数年前のレイアウト変更でカウンターを店の奥に大胆に変更し、お店の中を回遊してもらえるようにしました。ちなみに店の入り口の窓際には雑誌の売り場がありますが、あと2年ぐらいしたらなくなるのではないかと言われています。以前は立ち読みする人を窓の外に見せることでお店の中にたくさん人がいるように見える“にぎやかし”効果がありましたが、雑誌を読む人が減ってしまっているのでそうした意味もなくなってきています」(渡辺さん)
ごく一部の売れ筋(ジャンプなど)を除いては今後雑誌や書籍の取り扱いは減っていくかもしれないのですね。そんな中、渡辺さんが期待しているのが、2023年10月より1都3県650店舗に設置予定の「ファミロッカー」。
「これまでもヤマト運輸専用のものやAmazon専用のものなどはありましたが、ファミロッカーはヤマト運輸のフリマサイト連携サービス、Amazon・楽天市場の商品の受取、メルカリ・ヤフオク!・PayPayフリマ・楽天ラクマなどで取引された商品を発送すること、そしてヤマト運輸の宅急便をスマホで送る・日本郵便のe発送サービスおよび不在再配達となった書留の受取もできます。
お店から見ても、これらの受付はひとつひとつの取り扱いを覚えなければいけないため、手間がかかるもの。お客にとってもガム1つだけを買いたいのにその手続きを並んで待たなければならず、行列になってしまうこともありました。このロッカーがあれば受け取る人がスマホで簡単に操作して受け取ることができます。『2024年問題』の解決にもつながるかもしれません」(渡辺さん)
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この記事を書いた人
ライター松本果歩
インタビュー・食レポ・レビュー記事・イベントレポートなどジャンルを問わず活動するフリーランスライター。コンビニを愛しすぎるあまり、OLから某コンビニ本部員となり店長を務めた経験あり。日本酒・焼酎・発酵食品が好き。
Twitter:@KA_HO_MA
Website:https://monomax.jp/
お問い合わせ:monomaxofficial@takarajimasha.co.jp
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