【乗ってみた】実物を目にするだけでありがたいホンダ新型NSX、その性能は海外の並みいるスーパーカーを超えた!?
今年、新型NSXが販売開始されました。「NSX」といえば、クルマ好きなら知らない人はいない国産スーパースポーツカーです。フェラーリやポルシェなど、海外には名だたるスーパースポーツモデルが山のようにありますが、日本でいま“スーパー”なモデルといえば、日産GT-Rのみ。ここに新型NSXが名を連ねることになります。
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1990年にデビューした初代NSXは、超軽量なアルミボディやミッドシップを採用する本格的スーパーカーとして誕生し、ライバルとなる海外のスーパーカーメーカーから驚愕されたものです。しかし、バブル崩壊以降、NSXの販売台数は伸び悩み、2005年に惜しまれつつも生産中止となっていました。そんなNSXですが、数年前から世界各地のモーターショーなどで、プロトタイプモデルが展示されはじめます。そしてついに、2代目モデルがこの2016年に発売となったわけです。
スタイリングは見てのとおり、「ロー&ワイド」なスーパーカーの文法にのっとった形。フロントまわりは最近のホンダ車の特徴を取り入れたデザインで、エッジの効いたシャープな雰囲気でまとめられています。未来感溢れる上質なインテリアも見逃せません。これは安価なスポーツカーでは実現できないレベルです。
ただしこのクルマの最大の特徴はメカニズムで、パワーユニットは、座席後方に搭載される3.5リッターV6ターボエンジンにモーターを組み合わせたハイブリッドシステム。ハイブリッドカーであるというだけでもスーパーカーとしては新種なのに、左右前輪に独立したモーターを備え、合計3個のモーターを用いたAWD(4WD)システムが採用されています。小排気量による低燃費性能とモーターによる圧倒的な加速感、さらに4WDの安定感まで、すべてを電子制御で両立させているわけです。
これだけ最新技術が搭載されているわけですから、まぁ速くないわけがないですよね(笑)。実際に運転させてもらいましたが、加速でフェラーリ(458)を凌駕しました。それもただ速いだけじゃなく、ピタッと路面に張り付いたように安定していて、乗り心地も上質。外から見たらめちゃくちゃかっ飛ばしているようでも、乗ってるほうとしては涼しい顔をしていられます。もちろん高速コーナーでも自在にクイクイ曲がっていけました。
ちなみにこの新型NSX、先代モデルの2倍以上の価格(2400万円)となりましたが、現在世界中から注文が殺到しているとのこと。とはいえ、生産可能台数に上限があることと生産工場がある北米でもまだ納車が始まったばかりということで、もし日本の道路上で見かけることがあったら、手を合わせて拝んどいたほうがいいくらいレアなクルマです。
TEXT/安藤修也(フォッケウルフ)
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