メイド・イン・ジャパンだからこそ成しえた「プロテカ」が高品質な3つの理由
素材の成形から組み立て、仕上げまで一貫して手がける製作工程の中でも、ひときわ目を引くのが「職人による卓越した手仕事」そして「品質管理」。唯一無二のスーツケース誕生のゆえんに迫る。
日本最大級の国産スーツケース工場というと、さぞかし先進的な技術を用いた機械が揃っていると思うかもしれない。だが実際に訪れてみると、確かに最先端の機械の活躍も目立ってはいたが、想像以上に手作業が多いことに驚かされた。特に完成度の高さに直結する組み立ては、海外の工場と比較すると少数精鋭にもかかわらず、より人の手が加えられている。外観部品の取り付けから内装生地の貼り付け、ファスナーガードの巻き付けなど、どれも高い技術力を要する工程ばかりだ。フレームタイプに至っては、専用ハンマーを用いて隙間やズレなどを修正している。これは組み立ての全工程を把握していないとできないため、この作業を行えるのは110名もいる従業員の中でたった3名だけだという。
さらにプロテカの品質を語る上で、工場内にある「エース品質管理研究所」も外せない。ここではキャスター走行や転落、落下衝撃、ハンドル強度などの使用場面を想定した全8種のテストを製品の特性に合わせて実施している。こういったデータの収集を重ねることは、クオリティの維持・向上につながるだけでなく、プロダクトの開発においても重要な役割を担っている。
プロテカのスーツケースの品質は、各工程の卓越した職人たちと徹底した品質管理によって支えられている。それを改めて知ることができた、有意義な潜入取材となった。
1. 完成度を左右する職人による手仕事の妙
スーツケースのシェル内側の接着剤はロボットが塗布しているが、内装の生地は職人による手貼り。これが北海道赤平工場ならではの強みであり、海外製との大きな違いだ。四隅のシワ寄せのヒダの数までも決められていて、素早く美しく貼り付けるのは至難の業。その緻密なレシピに基づいて生産されるゆえ、個体差も非常に少ない。
ソフトタイプのスーツケースのジッパーも、職人が一つずつミシンで縫い付けている。丁寧かつスピーディに縫い上げる姿は、圧巻のひと言。なかでも360°オープンシステムが特徴の「360G4」のようなモデルは、さらに高い縫製技術が必要になる。
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