買った野菜を無駄にしない冷蔵庫の保存方法
せっかく買った野菜も、買った量すべてを一度に使い切ることはほとんどないのではないでしょうか。和田さんはこの「使いかけの野菜」がロスにならない工夫の仕方も教えてくれました。
「使いかけの野菜は傷みやすいこともありますが、半分だけ使った野菜をビニール袋に入れたり、ラップに巻いたりして野菜室にポンと入れておくと、ついつい使うのを忘れてしまいがちです。そして気がついたら腐っていたり干からびていたりして、捨ててしまったことはありませんか?
多くの冷蔵庫の野菜室が引き出し式になっていると思いますが、引き出しを開けたところの1番目につくところに、箱を設置し、使いかけの野菜だけを入れるスペースを作っておくと良いと思います。一番目立つところに設置すれば野菜室を開ける度に必ず目が合います。『使わなきゃ!』という意識が働けば使い残しが少なくなるんです」(和田さん)
確かに、存在を忘れてしまっているから使わないのであって、だいたいの野菜はお味噌汁の具に入れるなどして使い切ることができます。
「適切に保存することも大切ですが、野菜を無駄にしないように冷凍しなきゃ……と考えると、例えばほうれん草なら①茹でて②水気を切って③ラップで巻いて➃粗熱が取れてから冷凍、とはっきり言って、面倒くさい!だからやらない方が多いと思うんですけど、ほうれん草は生のままザクザク切ってジッパーバックに入れて冷凍しても全く問題ないんです」(和田さん)
「冷凍する時はラップでしっかり空気を抜かないと霜がつくからNG」なんて聞きますが……?
「長期間冷凍するわけでなくすぐ使うなら、そこまできっちり空気を抜かなくても大丈夫です。トマトやきゅうりなど生のまま食べる野菜は水っぽくなってしまうのでお勧めできませんが、小松菜やニラ、白菜など加熱して食べるものはこの方法が可能です。ごぼうも売られているものを全部使い切るのは難しいものですが、5cmくらいの使いやすい長さに切って洗わずそのままジッパーバックに入れて冷凍します。使う時は水の入ったボウルに漬けて置けば表面だけ少し溶けるので、指でこすれば表面の泥もつるんと剥けてカンタンです。ごぼうは水分をあまり含まないので、凍らせても包丁入りやすく、ささがきや千切りもしやすくなるんですよ」(和田さん)
旬の野菜でこの「すぐ冷凍」を上手に活用すれば、もともと加工されて冷凍野菜として売られているものよりも安くなります。逆に旬ではない野菜は冷凍野菜の方が安いことも。上手に使い分けると良いですね。
上手な買い方・使い方・保存の仕方をマスターすれば食費を減らすことができるかもしれません。安いスーパーを探すより、我慢をするより、まずは食品ロスを減らす工夫から始めてみませんか?
和田由貴さん
消費生活アドバイザー、家電製品アドバイザー、食生活アドバイザーなど、幅広く暮らしや家事の専門家として多方面で活動。私生活では2人の子を持つ母で現役の節約主婦でもあり、日常生活に密着したアドバイスを得意とする。「節約は、無理をしないで楽しく!」がモットーで、耐える節約ではなく快適と節約を両立したスマートで賢い節約生活を提唱している。
取材・文/松本果歩
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この記事を書いた人
ライター松本果歩
インタビュー・食レポ・レビュー記事・イベントレポートなどジャンルを問わず活動するフリーランスライター。コンビニを愛しすぎるあまり、OLから某コンビニ本部員となり店長を務めた経験あり。日本酒・焼酎・発酵食品が好き。
Twitter:@KA_HO_MA
Website:https://monomax.jp/
お問い合わせ:monomaxofficial@takarajimasha.co.jp
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