「濵田酒造『隠し蔵』登場から30年」工場見学では決して見ることができない傳藏院蔵の“樽貯蔵庫”を大公開!ブレンダーの驚きの日常も……?
執筆者: ライター/黒川 すい
鋭い嗅覚と味覚が必要なブレンド(テイスティング)
ブレンド室には、熟成させた『隠し蔵』がいっぱい並んでいました。“樽の呼吸”には個体差があるので、色や風味は幅広い……それを、濵田酒造 ブレンダー・大園栄作さんはブレンド、テイスティングして、普段飲まれている状態に近づけていきます。ちなみに、この作業には、もちろん優れた嗅覚・味覚が必要。ブレンダーとしての日常を、大園さんは次のように教えてくれました。
「基本的に普段は昼食自体食べないのですが、特に日曜の夜食から金曜の昼食まではニンニクなどの匂いが強いものを一切食べません。また、風邪を引いて味が分からなくなると困るので、人込みを避けて規則正しい生活を心がけています。ストレスをためないで生活することを意識していますね。さらに年に1回は、きき酒認定試験を受けて、自分の嗅覚を補正することも大切にしています」
特に驚いたのは、基本的に昼食をとらないという点です。細やかな努力の一つ一つが、『隠し蔵』の味わいに繋がっているんですね。
左:硬水で割った『隠し蔵』 右:シラス台地のまろやかで清冽な軟水で割った『隠し蔵』
なお、私もちょっぴりテイスティングを体験してみました。発売されている状態の『隠し蔵』ではありますが、「割り水」によっても味わいが大きく変化するそうです。上の写真を見るだけでは、違いは分かりづらいでものの、軟水のほうが、口当たりが軽やか。香りもシャンと立っていることが実感できました。
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ライター黒川 すい
アパレル業界に勤めた後、フリーライターに。ファッションはもちろん、グルメ、エンタメ、お出かけ情報など幅広いジャンルの執筆経験あり。ウェブを中心に活動中。趣味はアートトイの収集と喫茶店巡り。
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お問い合わせ:monomaxofficial@takarajimasha.co.jp
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