「まだ誰も知らない…島根西部を体験」絶景を望める“稲成神社”、エンタメの極み“石見神楽”…リアルなディープ・ジャパンを巡る旅【歴史と伝統編】
執筆者: ライター・エディター/鈴木恵理子
石見神楽の魂を支える職人技に触れる
提灯から生まれた!? 石見神楽の“蛇胴”を作る『植田蛇胴製作所』
圧巻の「大蛇」を支えているのが、蛇胴の製作所。昔、神楽の大蛇は、ただの白い衣装に鱗を描いただけのシンプルなものだった。しかし、「植田蛇胴製作所」初代・植田菊市さんが、提灯作りの技術をヒントに、竹と和紙で作る“伸縮自在”の蛇胴を考案。これによって石見神楽は一気に進化し、全国的にその名が広まったそう。
工房では、竹を一本一本削り、骨組みを組み立て、和紙を張り、天日で乾かし、色を重ねていく。そのすべてが手作業。実際に持たせてもらったら、その軽さに驚きつつも、頑丈さも感じられる。激しい舞台でも壊れない理由がよく分かった。今回案内してくれた三代目・植田倫吉さんの「全部、勘だよ」というその言葉に、職人としての誇りとこだわりがにじみ出ていて、とてつもなくカッコよかった。
DATA
植田蛇胴製作所
島根県浜田市熱田町1319-2
TEL:0855-27-0540
この記事のタグ
この記事を書いた人
ライター・エディター鈴木恵理子
11年間の編集プロダクション勤務を経て、2011年よりフリーランスに。雑誌やムック、ウェブなどで、ヘアやビューティページを中心に活動中。暮らしに役立つ実用系やメンズのビューティ記事の経験も豊富。好物は古物や古道具。
Website:https://monomax.jp/
お問い合わせ:monomaxofficial@takarajimasha.co.jp
モノマックスの記事をシェアする
関連記事