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「万人ウケする美味しさでは会議でボツになる!?」ドンキの攻めすぎグルメ“偏愛めし”の開発秘話をキーマンに聞く

執筆者:

偏愛めしは「万人受けする美味しさ」ではボツになる

いずれもコンビニ・スーパーでは売れなさそうな尖ったものばかり。一般的な企業の承認会議では通らないでしょう。

「ドンキでも偏愛めしのラインナップじゃなかったら通りません。しかし、偏愛めしでは『10人中2人くらいにウケそうなもの』を基準に会議を行っています。逆に10人中8人が美味しいと思うようなものは『それって偏愛めしじゃないよね?』とボツになります」(犬塚さん)

「美味しすぎてボツになる」とは商売としておかしな気もしますが、そこは徹底しているのがドンキ。

「海老好きの方に向けて、風味とエキスがたっぷり感じられるようにものすごい量の海老を入れた海老のクリームパスタを開発したことがありました。自信はあったのですが、会議では『美味しすぎる』とボツになったんです。女性社員の1人が『美味しすぎるから私は買いたいけれど、“偏愛めし”とパッケージに書かれると恥ずかしいから買えない』と言って、そのひとことでボツが決定しました」(犬塚さん)

結果、その海老パスタは「偏愛めし」ではない一般のお弁当として販売されることに。

偏愛めし開発担当の犬塚康太さん会議では「○人がOKを出せば商品化決定」といったことが決まっているわけではなく、商品に対して想いを熱く語った結果、なんとなく場の雰囲気がOKになることもあれば前述のように1人の社員のひとことで流れが変わってしまうこともあるのだそう。会議では商品化が決定しても、尖りすぎたがゆえに、発売後にボツになったものもあるといいます。

「今年6月に出した『目で味するゥなおにぎり 鬼唐辛子まみれ』は辛すぎる、と約2か月で終売となりましたがあれは持った方。ボディビルダーの方に向けて出した『マッスルチキンサンド』は2~3週間で終売となってしまいました。筋トレの間にワンハンドで食べられるようにとサラダチキンをたっぷり入れて、タンパク質30g以上が摂取できる!とこれも自信があったのですが……間口が狭すぎて、ボディビルダーさん以外に売れなかった。そこまでストイックな人はいなかったというのが敗因ですね」(犬塚さん)

ほかにも、偏愛めしのお惣菜4種を少量ずつアソートした商品も販売していたが、「偏愛」な人は少量ずつではなくたっぷり食べたい!というニーズがあったようで1ヶ月も持たずに終売。「偏愛」ゆえにニッチさと売上の兼ね合いはなかなか難しいようです。

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この記事を書いた人

松本果歩

ライター松本果歩

インタビュー・食レポ・レビュー記事・イベントレポートなどジャンルを問わず活動するフリーランスライター。コンビニを愛しすぎるあまり、某コンビニ本部員となり店長を務めた経験あり。日本酒・焼酎・発酵食品が好き。

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