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半世紀以上愛されるダナーの魅力を探求!
故郷訪問で知る!信頼のダナークオリティが生まれる秘密
「ダナー」といえば日本にも愛用者が多く、世界中を魅了し続けているアウトドアブーツメーカー。その魅力を知るべく、本社取材を敢行! 86年積み重ねてきたダナーの魅力を紐解きます!
ダナー本社があるのは、オレゴン州ポートランド。もともと木こりの街とも知られ、ダナーのワークブーツは木こりに永く愛されてきました。
ダナーの工場では、たくさんの職人たちの横に最新機械が並んでいました。
革を人の手で検品し、その後この機械で傷のチェック。最新のカッティングマシンは、使用する革を無駄なくカットでき、生産性の向上に貢献。
一方で、125年前に製造されたミシンもいまだ現役。ダナーに使われるゴアテックスブーティーは丁寧な作業が肝なため、人の手で仕上げていました。
こちらは名作「ダナーライト」が作られていく様子。驚くことにほとんどが手作業です。成形だけでも30近くの工程があり、そんな数々の工程を精密にこなして作られていくダナーライトは、まさに職人の技の結晶です。
約30年前からダナーの工場に勤め、現在はプロダクションマネージャーとしてポートランドの工場の運営を担っているシニア プロダクションマネジャーのウェイン・ビーカーさんに話を聞きました。
「なぜダナーが愛され続けるかと問われれば、クオリティや耐久性の高さといえます。この工場では最新の機械も扱ってはいますが、人の手で作ることが何よりも大切。人は思想を持つからこそクオリティを維持できる。プライドを持ってベストな一足を作り上げています。工場では『KAIZEN』というキーワードで、働く人たちがより快適にブーツを作れるよう努めているんですよ」
昔からのいいものは継承し、新しくできるところは変えていく。現代技術とマンパワーもダナークオリティの秘密のようです。
世界中を魅了し続けるダナーの歩み
小さなワークブーツメーカーだったダナーは、今では世界が認めるアウトドアブーツメーカー。成功の要因となったのは、ダナーが先見の明を持ち、常に新しいことに挑戦し続けたことでした。
1932年、ウィスコンシン州チペワフォールズの町からに創業。その後ポートランドでブーツの需要が高いと知り、1936年にオレゴン州ポートランドに移転。
靴底に鋲の付いた森林伐採人のためのロガーブーツの製作を本格的に開始すると評判を呼び、その名を広く知られることとなりました。
「ビブラムソール」の優秀性を早くから認め1952年にはアメリカで最初にブーツに取り入れています。アウトドアブームの到来を予期すると、生産ラインを変更してまで、ハイキングブーツの生産に挑戦。1973年には傑作「マウンテントレイル(後のマウンテンライト)」を生み出しています。
そして1979年には、防水透湿素材のゴアテックスを世界で初めてブーツに採用した「ダナーライト」が誕生。大きな話題となり、ダナーの存在は世界中のアウトドアマンに知られることとなりました。
こうした挑戦し続ける姿勢と、手間暇を惜しまない職人の高い技術力に支えられ、ダナーは世界中の人から信頼を寄せられるアウトドアブーツの定番と成長していったのです。
「ダナーライト」はその道のプロにも愛用されている!
数多くのプロから愛されている「ダナーライト」。七大陸最高峰を登頂した写真家の石川直樹さんも、「僕は標高6000mまではダナーライトで行きますよ」と話します。
「ダナーに出会ったのは今から20年くらい昔。高校生の頃だったと思います。アウトドア雑誌に紹介されていた『ダナーライト』を見てひと目惚れですね。初めは性能と同時に、街でも履けるシルエットを気に入って、街でも山でも履いていました。19歳で登ったキリマンジャロに始まり、アラスカ、インド、ネパールの山々も一緒に登りました。文字通り世界中を『ダナーライト』で歩いてきましたね。僕の経験上、高度6000mまでなら『ダナーライト』で平気です。やはりゴアテックスブーティーを採用した防水性能は雪山でも頼りになりますし、本格的な登山靴と比較して軽量なので体への負担が少ないのもいいです。シュータンが履き口近くまで繋がっているので、砂や小石が靴の中に浸入しにくいのも気に入っています」
「今日履いているのは2代目です。最初のはビブラムソールを3回交換して履き続けましたが、最後はインドのダージリンを歩いているときにつま先がパカッと割れて、さすがにこれはまずいと思って(笑)。また同じシューズを買うあたり、思っている以上に『ダナーライト』が好きなんでしょうね。これも修理を繰り返して長く履き続けていきたいですね」
「ダナーライト」を受け継ぐ新作「ダナーフィールド」の実力はいかに!
ダナーの傑作といえば「ダナーライト」。長年にわたって不動の人気を得ていますが、今年、そのままの性能で価格を半額以下に留めた「ダナーフィールド」がデビューを果たしました。
大幅なコストダウンを実現できた最大の要因は、生産地をアメリカ・ポートランドからベトナムへ移したこと。しかしグループ設立約50年の歴史があり、ダナーやゴア社も認める技術力を持ち、品質にはなんら劣るところはありません。
真価を確かめるべく、3人のファンが実物をチェックしました。
岡藤 「ダナーライト」は僕にとって永遠の憧れで、その印象は今でも変わりません。30年以上前にアメカジブームが到来したとき、みんなこぞって「ダナーライト」を履いたもので、僕はその頃から愛用しています。
奥家 私はもうちょっとあとの90年代後半、ストリートカルチャー全盛期に「ダナーライト」を履きこなしたスナップを見て憧れましたね。バイトをしてお金を貯めたのですが、結局挫折して購入を諦めた苦い思い出が……。
柚木 USAブランドらしい力強いスタイルや、世界で初めてゴアテックスを導入したシューズという唯一無二の存在感がたまらないですよね。
奥家 でも、それもあって近年では6万円近い価格になり、ますます高嶺の花になってしまったんですよね……。
岡藤 そこにこの「ダナーフィールド」が登場したわけですけど、「ダナーライト」と遜色のない性能を有していて2万円台だというから、めちゃくちゃ衝撃的でした。当然、懐疑的な気持ちになりましたよ。いくらなんでも、それは本当か?って。
柚木 無理のない話ですよね。でもこうして実物を手にしてじっくり見てみると、ダナーらしい風格をしっかり備えているし、機能も一切見劣りするところがない。
奥家 そうなんですよ。見た目にはスピードフックがなかったり素押しのロゴの配置が違っていたりという細かい違いはありますが、近くで比較しなければ正直わかりませんよね。
岡藤 往年のファンからしてみればベトナム製というところに引っ掛かりを覚えるかもしれませんが、実際にこの仕上がりを見れば納得だと思いますよ。人件費の他、ゴアテックスの起用方法やコーデュラナイロンの織り方を変えることでもコスト削減を実現したそうですが、オーソライト製インソールが追加されて履き心地がよくなっていたりと、アップグレードした部分もありますし。
柚木 「ダナーライト」にはUSAメイドという絶対的な魅力がある一方、「ダナーフィールド」にはこのブランドが培ってきたモノづくりの真髄が詰まっていて、うまく棲み分けされていますよね。特にダナー初心者や実用性を重視するユーザーにとっては、魅力的な一足だと思います。
奥家 憧れだったダナーのブーツを、これでようやく手にすることができそうです!
ダナーの魅力が凝縮された最新の一足、ぜひ試してみてください!
DANNER
03-3476-5661
http://jp.danner.com/
文/岡藤泰充(ライトアウェイ)、横山博之 撮影/米玉利朋子(G.P.FLAG)、村本祥一(BYTHEWAY)、尾島翔太、大村聡志
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