【来た見た触った】金無垢G-SHOCKはやっぱりスゴかった!
2019年5月15日の予約受付開始まであとわずか! 昨年末の発表以来、時計業界を賑わせていた金無垢G-SHOCKが人目に触れる日が近づいてきました。そこでMonoMax取材班は開発工場を訪れ、一足先に製品をチェック! ディテールまで、じっくりとお届けします!
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まばゆいほどの存在感に圧倒される!
こちらが金無垢G-SHOCK! まさに絢爛豪華。金ならではのまばゆい光と、「ものすごい価値があるんだ」というリアルな想いで目がくらみます。
恐縮したのもつかの間、こんな機会はない!と着用してみました。耐衝撃構造を実現するための特異なケースフォルムがG-SHOCKのアイデンティティであり、独特の主張を発揮するわけですが、今回は素材からくる主張もケタ違いです。ラグジュアリーの一言で済ませられない、圧倒的な存在感を放っています。この時計を着用できるのは世界で35名のみであり、間違いなく自分はその一人ではないと考えると、少し儚い気持ちにもなりました。
なお今回のレビューでは、金メッキの最終モデルをお借りしました。本物の金無垢(18K)とは素材の価値や重量は異なるものの、そのほかの機能や見た目は変わらないとのことです。
細部の作り込みが半端ない!
まずは細部のデザインをチェック。
スッキリとしていて精悍なフェイス&ケース。全体に光沢のあるポリッシュ仕上げを施し、高級感たっぷりです。
デザインは、G-SHOCKの原点である5000シリーズならではのもの。下部にソーラーモジュールを敷いた文字板部分にレンガのブロックのような意匠を施しているのも、原点に由来したデザインです。
ちなみに、今回の撮影時に同席いただいたG-SHOCKの生みの親、伊部菊雄さんが所有されている初号機がこちら(実に貴重)。スッキリしたベゼルや文字板デザインもほとんど共通しているのがわかります。
風防には厚手のサファイアガラスが使われています。ここに金蒸着で色や表現。まさに金尽くしです。
今度はバンド。全部で15コマと三つ折式バックルで構成されています。一部のコマを幅の短いショートアジャストタイプにすることで、装着感を高めています。
コマについた穴飾りは、実はすべて小さなネジを留めたもの。凹状に加工するよりシャープな表現ができるためだということで、実に手が込んでいます。
ちなみにメタルブレスの場合、腕が太い人でも合うよう最大量のコマをつけて販売し、必要に応じて外すのが通例です。しかし今作の場合、それだとあまりにもったいないので適量のコマ数で販売し、足りないときは1コマ単位で別途購入できるようにするとのことです。
バックルはワンプッシュで外せるタイプ。同じフルメタルのB5000シリーズよりも、コンパクトなサイズになっています。
そのB5000シリーズと比べてみたのが、こちら。左が金無垢、右がフルメタル仕様のゴールドカラーモデルである「GMW-B5000GD-9JF」。デザインにおいて、主に次のような違いがあります。
- 色:金無垢はややイエローがかった明るいゴールド、B5000はよりトーンが暗いゴールド
- ベゼル仕上げ:金無垢はポリッシュ、B5000はヘアライン
- バンド装飾:金無垢はネジ留、B5000はエンボス表現
- 留め具:金無垢は小さめ、B5000は大きめ
どうしても金無垢モデルに手が出ない人に「GMW-B5000GD-9JF」は最善手のひとつですが、並べてみると、やっぱり違いはあります。
コンセプトモデルとも並べてみました。右がそれです。
コンセプトモデルはベゼル天面がヘアラインで、上下に凸部も見られます。あとはケースサイドの凹みなどの細部も若干異なっていました。
もちろん機能もハイグレード!
金無垢モデルは、ただ「G-SHOCKの素材を金にしてみました!」というだけではありません。G-SHOCKとしてふさわしい耐衝撃性を備えています。
その耐衝撃性能を実現したのが、ケース構造。中間部に緩衝材としてファインレジンを挟むことで、衝撃への強さを獲得しました。上写真は実証実験に使われた本物の金無垢製パーツで、ケースの周りにある黒い素材がファインレジンです。
こちらにて、そのタフテストを確認できます。
なお金無垢はSSと比べ柔らかいため、いくらタフネスとはいえ小キズはついてしまいます。実証実験に使ったケースにも、いくつか線上のキズが。しかしこれが金時計の特徴でもあり、ある種エイジングのようなもの。使うほどに愛着が高まる要因にもなっています。
なお、各種スペックは以下の通り。
●耐衝撃構造●20気圧防水●受信電波:日本(福島局)/(九州局)、アメリカ、イギリス、ドイツ、中国●タフソーラー●ワールドタイム:世界38都市+UTCの時刻表示、ホームタイムとの時刻入替機能付き●ストップウオッチ●タイマー●時刻アラーム5本・時報●LEDバックライト●パワーセービング機能●バッテリー充電警告機能●フルオートカレンダー●12/24時間制表示切替●操作音ON/OFF切替●月/日表示順入替●曜日表示●H50.0×W43.2×D13.0mm●約300g
同じフルメタルのB5000と比べると、タフソーラーや電波受信機能は共通であるものの、モバイルリンク機能(Bluetoothでスマホとの連携)が省略されています。Bluetooth接続技術やスマホは日進月歩の世界ですから、この機能の省略はより普遍的なモデルを目指したことの現れでしょう。質量もB5000(メタルバンド)の約167gと比べると、金無垢は約300gと倍近くで、金無垢の価値を重さでも感じられます。
まちがいなくG-SHOCK史、世界の時計史に残るであろう逸品。その完成度の高さや細部へのこだわりに、G-SHOCKが世界で人気を獲得し続けている理由がわかった気がしました。
金無垢G-SHOCK開発者へのインタビュー記事はこちら:
【直撃取材】金無垢G-SHOCKの製品化はこうして決まった!
カシオ計算機
03-5334-4869
https://g-shock.jp/
金無垢G-SHOCK取扱店舗はこちら
取材・文・撮影/横山博之
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