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宝酒造の甲類焼酎はなぜここまで美味いのか?その秘密を探る!
Part 2. 造り手の現場には宝酒造のすごさが詰まっている
宝焼酎ファンにとって聖地とも言える、宝酒造の工場へ!
今回伺ったのが、宮崎県高鍋町の日向灘にほど近い場所に位置する宝酒造 黒壁蔵。敷地内の蔵の壁が漆黒なことが工場名の由来で、現在は乙類焼酎(本格焼酎)と甲類焼酎にブレンドする樽貯蔵熟成酒を製造しています。
蒸留──ビル並みの巨大施設がピュアな味を造り出す
焼酎造りで欠かせないのが蒸留。発酵させた原料を加熱して、アルコールを含んだ蒸気を発生させ、その蒸気を冷却してアルコールを造り出す作業です。
メリットは不純物を取り除き、ピュアなアルコールが得られること。甲類焼酎は、何度も蒸留を繰り返し、よりピュアでクセのない味を目指しますが、そのために使うのが連続式蒸留機です。蒸留してできた蒸気を冷却し、再び加熱して蒸留。それを何度も繰り返すことで、度数が高いアルコールが製造されます。
「あの味を造るため、そして効率的な蒸留のためにこの高さが必要なんですね。階段で最上階まで息を切らして上った甲斐がありました!」と柚木も満足げ。
貯蔵/熟成──約85種類・約2万樽のかけがえのない財産
連続式蒸留機で造られたアルコールは、樽に詰めて一定期間貯蔵庫に保管されます。これが、貯蔵/熟成。
施設内の樽貯蔵庫には約2万もの樽が保管されており、中に入っている樽貯蔵熟成酒も、約85種類と様々。樽に使われている樹種はアメリカンホワイトオークがメインで、一部ヨーロピアンオークも使われています。原料・発酵・蒸留方法が同じアルコールでも、貯蔵年数や詰める樽が違うと、異なる風味に育つというから奥が深い世界です。
貯蔵庫に入って驚かされるのは、その規模。比較的新しい自動樽貯蔵庫は、巨大な樽が頭上はるか上まで、理路整然と積み上げられている様子に、思わず言葉を失います。
工場長の岡さんは「3ヶ月ごとに香りや味のチェックを行い、熟成の度合いを確認しています」と話します。
もう一つ、古い方の樽貯蔵庫では薄暗い照明の中に樽が並び、甘い熟成香が漂います。まさに熟成蔵といった佇まいに、「写真で見た以上にすごい! ついにここに来られた!」と柚木も驚嘆。その場で樽からサーベルで汲み取ってもらった樽貯蔵熟成酒は、樽の色が移った、鮮やかな琥珀色。樽の香りも感じられ、その風味は一般的な焼酎のイメージからは想像もつかないものでした。この樽貯蔵熟成酒が使われているのが、宝酒造の焼酎の大きな魅力というのもうなずけます。
「正直に言って美味かった!」(柚木)。
敷地内には、樽の加工を行う施設も。一見、樽のメンテナンスと焼酎造りは結びつきにくいかもしれませんが、樽の中で寝かせて、樽の香味成分がアルコールに移ったのが樽貯蔵熟成酒であるため、樽が熟成に果たす役割はとても大きいもの。つまり、樽のメンテナンスに注意を払うことは、樽貯蔵熟成酒の品質を高めることにつながるんです。
「チャー」と呼ばれる樽内部を焼く作業がまたダイナミックでした。最初は樽内部をあぶるようにバーナーで火をあてていくだけなのが、最後の一瞬、突然炎の勢いが激しくなり、樽全体が大きな炎に包まれます。その迫力には本誌スタッフはもちろん、同行した宝酒造のスタッフからも声が上がるほど。
「まさか施設内で、樽を焼く作業までやっているとは! 樽貯蔵熟成酒にこだわるからこそ手を抜かない姿勢に、焼酎メーカーの誇りを見た思いです」(柚木)。
ブレンド──約85種類から味を決める途方もない作業
約85種類の樽貯蔵熟成酒は、1種類ずつ商品に使われているわけではありません。1つの商品ごとに、多数の樽貯蔵熟成酒から選別・ブレンドを行い、使う味を決めています。このブレンド技術こそ、貯蔵・熟成技術とともに、宝酒造が持つ最大の強みでしょう。
ブレンド技術の心臓部とも言えるのが、施設内の官能検査室。ここでは、樽貯蔵熟成酒の味のチェックや、ブレンドの試行錯誤などが行われていました。こうした日々のデータの積み重ねがあるから、個性の異なる様々な焼酎造りが可能になるんです。
「官能検査の仕事のすごさを知り驚きました。室内は静かでしたが、ある意味、施設内で最も焼酎造りの情熱を感じる場所でした」(柚木)。
工場取材を終えて
実は驚いたのはブレンド。85種の割合、配分で味を決めるって…甲類焼酎は想像以上に奥が深い!
「黒壁蔵へ伺い宝酒造の熱量を感じました。とにかくみなさん自社製品が好き(笑)。いくつか飲みましたが、樽貯蔵熟成酒ごとに味はかなり違い、選んでブレンドしていくとなると途方もない作業。焼酎の味がそれぞれ異なるのも腑に落ちて素直に感心しました」(柚木)。
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