英国モノだけを集めたセレクトショップで出会える、イギリスの隠れた名品7選。
ファッションアイテムだけでも、英国には数多くの名品が存在する。英国ブランドだけを集めたセレクトショップ「ブリティッシュ イクイップメント トレーディング」で取り扱っているものの中から、オーナーに知る人ぞ知る名品を選んでいただいた。▶オーナー・マサキさんの記事はこちら
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British Equipment Trading ブリティッシュ イクイップメント トレーディング
(店内)サンダースやグレンフェルなど、オーナーのマサキさんが厳選した全20もの英国ブランドを扱う。もちろんすべてmade in ENGLANDだ。すべてアップサイクルだという什器にも注目を。(シューズボックスの棚)壁一面を埋め尽くしているサンダースのシューズボックス。なかにはブリティッシュ イクイップメント トレーディングでしか手に入らないレアなモデルも。(ベルト)店を始める前から特注しているイングリッシュ サドラーのベルトは、今でも店の看板商品の一つ。メンテナンスをすれば何十年も愛用できる名品だ。
住所:東京都渋谷区渋谷3-5-1 渋谷グランドハイツ1F
TEL:03-6876-9900
営業時間: 15:00〜17:00
定休日:木曜、第2・第4水曜
ブリティッシュ イクイップメント トレーディング代表 マサキさん
1964年生まれ。大学で広告論を研究後、英国に遊学。それ以降も年に2回のペースで渡英し、10年前にはイギリスの古着や雑貨を扱うライフスタイルショップをオープン。現在は渋谷と恵比寿に業態の異なる店を構えている。
“流行に左右されず、長く使えるモノがいい”
セレクトショップはトレンドに合わせてブランドを入れ替えるものだ。だが、ブリティッシュ イクイップメント トレーディングは、そのブランドがなくならない限り取り扱うというスタイル。また、アイテムのセレクトの基準も、なんともオーナーのマサキさんらしい。
「シーズンごとに別注をかけたアイテムも多いですが、基本的に長く使えるモノしか置いていません。真面目に作られた英国モノの魅力を存分に楽しんでもらいたいから、来年は使えなくなるようなモノは売りたくないんです。だから店で購入したアイテムは、メンテナンスや修理も無償で対応しています。気に入ったモノは長く大切に使ってほしいし、できることはやりたい性分なんで(笑)」
バントンフレームワークスのサングラス
スコットランドのグラスゴーを拠点にする2012年スタートのアイウエアブランド。伝統的産業としての眼鏡作りにこだわり、すべての工程がハンドメイドで行われている。掛け心地が柔らかく、それでいてフィット感にも優れているのが特徴だ。清涼感漂うクリアネイビーのフレームは、これからの季節に好適。¥27,500(税込み)
イングリッシュ サドラーの眼鏡ケース
貴族出身の職人が作っている革小物に惚れ込み、オーナーが特別に別注した眼鏡ケース。セジウィック社の上質なレザーもさることながら、注目すべきはフォルムだ。確かな技術力がうかがえる、立体的なフォルムの美しさには惚れ惚れする。ベルト同様、背面にはケースのサイズが記されているのも特筆すべき点。各¥24,200(税込み)
サンダースのウィングチップシューズ
1873年に靴の聖地であるノーサンプトンで誕生した名門ブランド。「ハイランドブローグ」は、マサキさんが所有するサンダースのヴィンテージを復刻させたもの。さらにホワイトバックスで別注をかけたスペシャルな逸品だ。シューホーン付きなのは、ブリティッシュ イクイップメント トレーディングだけ。¥53,900(税込み)
ザッチェルズのバッグ
ザッチェルズは2011年に創業したバッグブランドで、レスターの自社工場で、ハンドメイドで作られている。「スリム サッチェル」は、ブランドの代名詞である「サッチェルバッグ」のマチを6㎝ほど薄く別注。フロントポケットやショルダーストラップも省いているので、大人でも持ちやすいすっきりとした仕上がり。レッド 14.5インチ¥26,400(税込み)、ネイビー 16インチ¥28,600(税込み)
イギリスといえばツイードやチェック柄だが、それらはマサキさんのライフスタイルに合わないため取り扱っていない。その代わり、店内を見渡すとネイビー・レッド・ホワイトが多いことに気づかされる。この3色を多用しているのには、マサキさんならではのこだわりがあるそうだ。
「ユニオンジャックにもお世話になっているので、私は3色しか着ないと決めています。当然、身に着ける革小物や乗っている車もすべて3色。だから自ずと店で取り扱うアイテムも、ネイビー・レッド・ホワイトが多いんですよ。無い色は別注で対応してもらうなど、そこは徹底しています」
ヤーモス オイルスキンズのジャケット
最近はワークウエアも注目しているオーナーのマサキさん。新ブランドとしてセレクトしたヤーモス オイルスキンズは、英国発の老舗ワークウエアメーカーだ。ティッキングストライプのエンジニアジャケットは、大きなパッチポケットが特徴的。袖口の内側に補強テープを施すなど、細部にもこだわりが感じられる。¥38,500(税込み)
ジェームス・グロースのライダースジャケット
不況の煽りを受けて1971年に閉鎖したジェームス・グロースが、2015年にレザーウエアブランドとして復活。今や希少となったロンドン市内のバイカーズジャケット専門工場で、ハンドメイドで生産されている。ネイビーのカウレザーで別注した「マニラジャケット」は、細身のシルエットゆえにモダンな印象だ。¥148,500(税込み)
グレンフェルのブルゾン
英国の伝統を継承する1890年創業のコートメーカーであるグレンフェルに別注したのは、定番人気モデルのひとつである「ゴルファー」。チェック柄の裏地は使用せず、鮮やかな赤のサテン地で別注しているのがこだわりだ。着脱時のアクセントになるだけでなく、フレンチネイビーとのコントラストも目を引く。¥75,900(税込み)
恵比寿の店を含めて、大好きな英国モノを集結させた店はマサキさんにとってのユートピアであり、テンションが上がる場所。マサキさんは謙遜するが、そのざっくばらんな人柄も店の魅力のひとつになっており、彼に魅了された人たちが足繁く通う理由にもなっているのである。
撮影/大村聡志 取材・文/近間恭子
MonoMaster4月号より転載(英国モノを特集したMonoMaster4月号のご購入はこちらから)
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