財布を扱うブランド、販売店40社に「今最も売れている財布のカタチ」を調査。そこから見えてきたのは、「長財布」「コンパクト財布(主に三つ折り財布)」「二つ折り財布」が拮抗する勢力図。そして、わずかながら「長財布」の人気が一歩リードしていることが判明! コンパクト財布人気が謳われる中、その真相やいかに。リアルな声を聞くべく、普段から多くの財布に触れ、トレンドも熟知されているバイヤーさん4名にお話を伺った。
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<教えてくれたのはこちらの4名!>
株式会社ロフト バイヤー 阪田智思さん
財布などの雑貨や文具を扱う商品本部バイヤー。ロフトらしいアイデアやギミックが好き。
阪急メンズ東京 アシスタントバイヤー 田中大士さん
モード&リュクスなブランドを扱う阪急メンズ東京のバイヤー。トレンドには常に敏感に反応。
株式会社 髙島屋 バイヤー 羽田野滉介さん
老舗百貨店、髙島屋の紳士雑貨を担当するバイヤー。財布への知識も深い。
株式会社 ハンズ バイヤー 村上貴司さん
圧倒的品数を誇るハンズの革小物担当バイヤー。革財布の修理やメンテの知識も豊富。
「今最も売れている財布のカタチは?」財布を扱うブランド、販売店40社に調査した結果は…
今注目すべき財布をプロが語りつくす!
最近はキャッシュレス化やビジネスファッションのカジュアル化、コロナ禍の影響による外出機会の減少など、財布を取り巻く環境が大きく変化してきた。そんな時代に選ぶべき財布とはどんなものなのか。今回は誰もが利用したことのある人気店のバイヤーさんに、今売れている財布についてお話しいただいた。
根強い長財布支持が続く中、財布のコンパクト化の波に注目
――近年は国を挙げてキャッシュレス化を推し進めています。現金を持ち歩く必要性が減り、財布はコンパクト化していくように思えます。
<阪田>ロフトで一番売れているのはベーシックな長財布で、次がコンパクト財布です。キャッシュレス時代と言われていますが、ミニ財布はそこまで爆発的な売り上げにはなっていません。ミニ財布が浸透していくのはこれからではないでしょうか。
<村上>ハンズでも売れているのは長財布か二つ折り財布になります。ハンズのお客様は年齢が高めの男性が多いので、使い慣れたデザインや大容量のラウンドジップなど機能性を重視したモノが選ばれています。
<田中>阪急メンズ東京は、近年では若いお客様も増えましたが、ビジネスマンのお客様の支持が厚く、仕事でも使いやすい長財布が売れています。その中でもバイカラーのファッション性が高いものや、スマートに持てるスリムなデザインなど、従来とは少し違ったタイプにも注目が集まっています。
<羽田野>髙島屋で売れているのも長財布と二つ折り財布ですね。傾向としてはカタチではなく、素材にこだわる人が増えています。男性のお客様は年代を問わず蘊蓄が語れる財布がお好きなので、タンナーや鞣し、素材の希少性や縫製など語れる部分の多い財布に人気が集まり始めています。若いお客様が革や素材などに興味を持っていただけるようになってきたのは非常に嬉しいことだと思います。
――どのお店もベーシックなモノに人気が集まっているようですね。他にはどんな財布に注目すればいいですか?
<村上>財布の機能とスマホ収納を一つにして、肩掛けや斜めがけできるショルダーウォレットなどはジワジワと人気が高まっている印象です。アクセサリー感覚で使えるため、女性の人気に火がついて、それを見た男性にも広がってきていると感じます。長財布では1万円札が折らずにギリギリ入るサイズに注目しています。今回のエントリーの中ではエッティンガーのような昔よりちょっとコンパクトになった長財布が面白い存在だと思います。
<田中>コロナ禍明けからコンパクトな財布も人気になっています。ビジネスマンが使いやすいカジュアルすぎないモノで、例えばコードバンやエキゾチックレザーなどコンパクトでも重厚感のあるタイプが売上を伸ばしています。
<羽田野>カードやスマホ決済が普及している海外では、ミニ財布やフラグメントケースなどが主流になっています。日本ではキャッシュレス化が当たり前になったときに、ミニ財布が爆発的にヒットするのではないでしょうか。
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