オートバイが速く走るためには、風の抵抗を減らすことは必須である。そのためにある装備がカウリングともフェアリングとも呼ばれる車体を覆うパーツだ。バイクが突き進む際に車体にかかる風の抵抗を減らすだけでなく、ライダーへの負担も軽減する大切な役割を果たす。これはレースではもちろんのこと、ロングツーリングなどでは本当に重要なパーツだ。
一方で、無風とは言わないまでもライダーは風を感じなくなるので、ストリートアタックではどこか物足りなさを感じるという向きもある。そこでストリートバイクには、カウリングのないネイキッド(naked)=裸というモデルも存在する。ここで紹介するアプリリアの新型、「TUONO V4 FACTORY(トゥオーノ V4 ファクトリー)」はその中間に位置する、ハイスピードで風に抗う「バイクの真骨頂」的なニュータイプモデルなのだ。
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強烈な個性を放つ新型マシン
「TUONO V4 FACTORY」はレースのために生まれたRSV4のシャーシ構造やエンジンをベースにしたスーパーバイクだ。レーザー譲りのシャーシ構造と軽量で高剛性の新デザインのスイングアームを採用し、安定したコーナリングを実現。
スリムなV型構造を採用した独特な個性を放つ65°V4エンジンを搭載し、シャーシのコンパクト化にも寄与する。1077ccのパワープラントから絞り出される最高出力は175HP / 11,350 rpm、最大トルクは121 Nm /9,000 rpmとなっている。
高度な電子制御でハイパフォーマンスを実感
切れ味のいいスリリングなパフォーマンスを実現しながらも「TUONO V4 FACTORY」には最先端のエレクトロニクス、新世代のAPRC(アプリリア パフォーマンス ライド コントロール)初搭載。レースの世界から直接派生した制御システムパッケージはバイクの動的状況を検知。高度な電子制御により、ライダーはいつでもダイレクト感あふれるハイパフォーマンスを味わうことができるのだ。
同時にストッピングパフォーマンスも充実。ボッシュ社と共同開発した3段階調整式コーナリングABSが標準装備され、サーキットだけでなくストリートでも安全性をさらに高めているのだ。
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この記事を書いた人
パーツデザイナー坂東 漠
スタンドがないと倒れる。ライダーの支えがないと自立できない。ライダーがいてもときにコケるといった2輪車の特性に魅了され、自転車、e-Bike、モーターサイクルの部品を開発。多くの人は気づかないが、それがないと成り立たないといったパーツを手がけている。
Website:https://monomax.jp/
お問い合わせ:monomaxofficial@takarajimasha.co.jp
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