アウトドアブームも手伝ってなのか、現在「デリカ」や「デリカミニ」が絶好調の三菱自動車。振り返ると90年代のアウトドアブームも「パジェロ」や「パジェロミニ」といった三菱自動車が売れまくっていた。その共通点は「デリカ」や「パジェロ」といった大型モデルがあり、のちにスケールダウンした「デリカミニ」や「パジェロミニ」といった軽自動車バージョンの登場だ。その共通点をもとに推測すると、ピックアップトラックの国内販売がにわかに思い浮かんでくる。
三菱のピックアップトラックとはなんぞや?
多くの人がその存在を知らないであろう三菱のピックアップトラック。現在は「トライトン」の名前で販売されている積載量1トンのピックアップトラックだ。タイのレムチャバン工場で生産され、三菱自動車いわく「世界約150ヵ国へ輸出している世界戦略車」とあるが、日本国内では現在販売されていないのが現状だ。
「トライトン」は一部の国では「L200」という名で販売されている。この「L200」のデビューは1978年で、日本では「フォルテ」という車名で販売されていたのだ。1980年には4WD仕様車も販売され、のちに「フォルテ」4WDをベースに「パジェロ」や「デリカスターワゴン4WD」といった人気モデルが開発されていくのだ。
2代目で「ストラーダ」という車名に変更
三菱ピックアップトラック「L200」の初代は「フォルテ」だったが、1986年に登場の2代目で「ストラーダ」という車名に変更となった。「フォルテ」はいかにも商用車といった趣だったが、角ばったフォルムは残しつつ、エッジは若干丸みを帯びたスタイルになり、ちょっとアーバンな雰囲気のあるピックアップトラックに仕上がった。しかも全高が「フォルテ」の1,560mmに対し、「ストラーダ」は1,740mmといきなり20cm近くのハイリフト化したのだ。
この2代目誕生の時期と重なっているのがバブル景気だ。ジャブジャブとお金が湧いてくる世の中で、人々の趣味は多角化していった。スキーブームも手伝って4WD車も大ブーム。「パジェロ」や「デリカ」「ランドクルーザー」が悪路のない大都会で溢れかえっていたのだ。
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ロケコーディネーター倉田和馬
オセアニア地区在住。「現場へ遅れず安全に送り届ける」をモットーに絶景へと案内するロケーションハンター。ゆえに低燃費・環境性能・安全機能に興味津々で、日本車・外車を問わず、最新のクルマ情報にアンテナを張り巡らしている。
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