モノ・トレンド雑誌売上No.1「MonoMax」の編集長・奥家が、今一番気になるモノやトレンドを紹介する連載企画。今回は、伝説の名機“フジツボダイバー”の意匠を継承するシチズン プロマスター「メカニカルダイバー 200m」の魅力に迫りました!
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名作には人の心を引き付けるストーリーが必ずある!
世の中には魅力的な腕時計でいっぱいですが、中でも多くのファンに好まれているのがダイバーズですよね。暗所での視認性を確保するという目的から導かれた文字板デザインはシンプルで着用シーンを問いませんし、防水性を高めるために突き詰められた気密性や構造には機能美を大いに感じさせますよね。さらにはそこに、“ストーリー”まで乗っかってこようものなら……。
そんなダイバーズの世界でひとつの伝説を残したのが、シチズンの「チャレンジダイバー」でした。1977年に発売されたダイバーズなのですが、1983年、オーストラリアのロングリーフビーチの海中から、おそらくダイバーの誰かが落としてしまった同モデルが発見されました。周囲にはフジツボがびっしりついていて、かなり長い間水没していたと思われるのに、針は正しく稼働できる状態だったんです。その性能の高さは驚きを持って受け止められ、以来“フジツボダイバー”の愛称で親しまれるようになりました。
「シチズン プロマスター メカニカルダイバー200m [NB6025-59H]」¥170,500(税込) ケース径41mm、200m潜水用防水、自動巻き+手巻き
今年5月に発売された「シチズン プロマスター メカニカルダイバー200m [NB6025-59H]」は、そんな“フジツボダイバー”のデザインを継承したメカニカルダイバーズなんです。
そういうストーリーが背景に流れているというだけでも気分がアガリますし、シンプルにカッコいいんですよね。私、新作展示会でこのモデルと出会って一目惚れしてしまいました。今作のよさ、じっくりご紹介していきます。
確固たるアイデンティティを感じるフェイスデザイン!
なんといっても顔です。『人は見た目が9割』といいますけど、時計だってフェイスデザインはものすごく大事。
極太で立体的なバーインデックスに懐かしのベンツ針、どこかレトロなフォントが刻まれたベゼル……レガシーモデルを踏襲しているだけに、その根幹はクラシカルなスタイルで構築されています。その上で、文字板には中央のグレーからブラックに変化するグラデーションカラーを表現。「海中の暗がりに太陽光が微かに差し込む情景を表現した」というもので、ブラックを基調とした全体のカラーリングを含め、モダンなエッセンスが加えられているんです。
最近はどこを見渡してもラグスポブームで、ダイバーズも高級感やラグジュアリーさを強調したモデルが増えていますが、この[NB6025-59H]はそうしたブームを追うことなく独自路線を追求。「自分」がしっかりしているのも魅力なんですよね。
針やインデックスには輝度の高い蓄光塗料を採用。暗所でもばっちり時刻を読み取れました。
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この記事を書いた人
編集長奥家慎二
2010年よりMonoMax編集部に所属し、2020年より現職。腕時計を中心に、ファッション、クルマ、アウトドア、家電、スポーツなどあらゆるジャンルを担当。モノの背景にあるストーリーや作り手のこだわりをこよなく愛する。『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ)には便利グッズ評論家として出演。『ZIP!』『午前0時の森』(ともに日本テレビ)にはモノのプロとして出演するなど、テレビ、雑誌、WEBなどメディアに多数出演中。
Twitter:@MonoMaxWEB
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