価値観やライフスタイルが大きく変わった今、「一生モノ」の概念も大きく変化してきている。当企画では、各ジャンルのプロに、その理由とともに新時代の一生モノをセレクトしてもらった。
今回ピックアップするのは「腕時計」。数ある男の装備品の中でもっとも一生モノにふさわしいのが高級腕時計。時計業界で長きにわたって活躍する二人が新・一生モノ時計を語る。
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親から子へ受け継ぐ時計は世界的に評価されるブランドの永世定番モデルだ!
大切に使い続ければ子どもや孫にも譲り渡すことができる腕時計は、一生モノを象徴する代表格。今の時代の「一生モノ時計」にはどういった条件が考えられるのか。腕時計に精通した重鎮お二人にお話を聞いた。基本条件はメンテナンスをきちんと行えばずっと使い続けられる機械式で、価格の上限は200万円未満となる。
腕時計ジャーナリスト 篠田哲生さん
時計学校を修了した実践派で、スイスやドイツへの取材経験も豊富。近著『教養としての腕時計選び』は台湾と韓国でも出版された。
腕時計ライター 大野高広さん
出版社勤務を経て独立。編集プロダクション主宰時から、時計ジャーナリストとして活躍。腕時計専門誌から一般誌まで幅広く執筆。
篠田 1931年に誕生したジャガー・ルクルトの「レベルソ」には、変わらないデザイン、変わらない時計作りの哲学があります。代名詞となる反転メカニズムを搭載しており、ケースバックにエングレービングを入れるパーソナライゼーションを利用すれば、大切なパートナーや子どもへのメッセージを彫って譲ることもできます。これは一生モノにふさわしい時計だと思いますね。
大野 個性的でストーリーも楽しめるのがオメガの「スピードマスター ムーンウォッチ」です。月面着陸にまつわる開発秘話や伝説的なストーリーは、何歳になっても男心を魅了します世界的な評価も高く、一生使い続けたい時計ですね。
篠田 最後は日本が世界に誇るマニュファクチュール、グランドセイコーです。まず日本人ならこれは絶対に外せません。「SLGH005」はグランドセイコーの生産拠点がある岩手県雫石町の荘厳な白樺林や雫石川の流れをイメージしたデザインになっており、そんなストーリーも日本人の琴線に触れてきます。装着感も快適で、メンテナンス性にも優れています。これも一生使い続ける時計には、大切なポイントだと思いますね。
大野 アンダー10万円時計ですが自動巻きを搭載したハミルトンの「カーキ フィールド メカ」を一生モノに推します。最初の1本としても無理がないですし、毎日気軽に使うことができます。この先どんな高級時計を手に入れても使い続けていける、確かな個性と色褪せない魅力があります。
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この記事を書いた人
ライター岡藤充泰
ファッション、カバン、革小物、クルマ、家電などあらゆるジャンルに精通する、この道30年以上のベテランモノライター。プライベートではキャンプと車をこよなく愛する。
Website:https://monomax.jp/
お問い合わせ:monomaxofficial@takarajimasha.co.jp
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