これまで数々のヒット商品を生み出してきた無印良品。今年もすでにソファをはじめ新たなヒット作が登場しており、無印良品の進化はとどまるところを知りません。そんな進化の最先端にある商品こそ買って間違いなし。というわけで、2024年夏のベストバイをご紹介していきます。
今回注目したのは、今年1月に発売するやいなや記録的な大ヒットしたあの「空気でできたソファ」!一般的なソファに抱きがちなストレスが解消され、快適に使えるポイントが多くありました。無印良品の担当者にもお話を伺ったので、要チェックです。
CONTENTS
潜在的需要を提案し共感してもらうことが重要
話を聞いた人
良品計画 生活雑貨部 ファニチャー担当 カテゴリーマネージャー/石渡謙二さん
インテリア関係の企業を経て、2020年より良品計画入社。ファニチャー家具製品の企画開発を担当する。
──開発のきっかけは?
「弊社は1997年に『エア・ファニチャー』という中身が空気の省資源を意識したソファを発売していました。社内のポスターでその存在を知り、今ならこのコンセプトは受け入れられるのではと思ったのがきっかけです。デザインや機能性は今の時代に合わせて変えるつもりでした」
──開発でこだわった部分は?
「一番は座り心地です。エアタンク(以下、タンク)を1つにすると、座ったとき空気が動いて座り心地が悪くなってしまいます。また、万が一タンクに穴があいたら丸ごと交換になります。その2点から、タンクを5つに分けることにしました。また、タンクごとに空気の量を調整して、自分好みの座り心地に変えられる構造にしています。
もう一つは梱包を小さくすることです。買ったその日に持ち帰れるようにしたかったのですが、カバーとタンクを分けて収納すると、組み立てるのが難しくなってしまいます。直感的に作れるようにしたかったので、梱包やたたみ方など議論を重ねました」
──ズバリ、ヒットした理由は?
「お客様の潜在的ニーズを提案し、共感していただいたからではないでしょうか。これまでは『空気を使ったソファを作ってほしい』というお客様はいなかったと思います。ですが、軽さや調整できること、持って帰れるなど、今までのソファにはない特徴をしっかり提案することで、多くの方に『これ、いいよね』と思ってもらえたのかなと。
いかに潜在的な需要を提案し共感していただくかは商品開発で重要なのですが、やりすぎるとエゴや押しつけになる場合もあります。そうならないために、今の市場に合ったものを提案する目線が重要だということを今回の開発で感じました。今後も生活に本当に必要な基本の商品を提供することでお客様に共感していただければと思っています」
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この記事を書いた人
ライター金山 靖
文房具、家電、インテリア、雑貨などライフスタイル系グッズに精通。商品の企画開発担当者をはじめ、タレントや文化人などへのインタビュー経験も豊富。カップ麺やお菓子などグルメ全般にも造詣が深い。
Twitter:@kuunelu5963
Website:https://monomax.jp/
お問い合わせ:monomaxofficial@takarajimasha.co.jp
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