見てよし、使ってよしの人気革コードバンとは?
ライター/藤原雅士(ライトアウェイ)
最近、人気を集めている革製品。
その中でも注目されているのがコードバンを使ったアイテム。
ここではこのコードバンについて触れてみましょう。
まず、コードバンとはどの革を指すのでしょうか。
これは知っている人も多いと思います。
コードバンとは馬皮の臀部(おしり)の部分の皮を指します。
コードバンという名称の由来は諸説あるようですが、
スペインのコルドバ市に出ていた堅牢な革に由来し、
それが英語圏でコードバンと呼ばれるようになった、というのが有力なようです。
スペインのコルドバ市に出ていた堅牢な革に由来し、
それが英語圏でコードバンと呼ばれるようになった、というのが有力なようです。
ちなみに主な原産国はポーランド、スペイン、フランスなど、ヨーロッパがその中心。
その特徴は繊維組織が極めて緻密なこともあり、非常に堅牢であること。
また林立した繊維構成のため、ツヤがあり、
さらには見る箇所によっては濃く見えたり淡く見えたりすることです。
さらには見る箇所によっては濃く見えたり淡く見えたりすることです。
これらの理由によって、非常に高級な革と世界中で認識されています。
写真:染色後のコードバン。お尻の部位であることがよくわかる形状だ。
一般的な皮が主に表皮を使用しているのに対し、コードバンは床面(裏)を使用しています。
しかもコードバンは単純に床面を使用したものではありません。
しかもコードバンは単純に床面を使用したものではありません。
網状層、つまり内部に存在し、「板」あるいは「セル」と呼ばれる層まで削り平滑にし、
加工した革がコードバンとなるのです。
加工した革がコードバンとなるのです。
それゆえに加工は他の革と比べ難しく、特殊な技術などが必要。
世界的に見て、コードバンを鞣す(なめす)タンナーが極めて少ないのは、この加工技術の難しさが理由だと言われています。
ちなみに日本では兵庫にある「新喜皮革」の存在が有名。
写真:ピット槽(タンニン槽)でじっくりと鞣されるコードバン。
実際の鞣しの作業も大変です。
前述した通り、コードバンは繊維組織が緻密なため、鞣剤(タンニン)が入るまで時間が掛かります。
ピット槽(タンニン槽)で濃度を変えながら、緻密に管理しながら、じっくりと浸透させていきます。
コードバンは特別な部位であることは間違いありません。
ちなみにコードバンは採取できる部位(面積)が限られているため、
さらには左右一対となる中央部は品質が異なることが多く、
使用される用途は革小物や靴などが一般的。
もし、繋ぎの無いコードバン製のベルトなどがあれば、それはあまり存在しない、
中央部も品質が落ちていない希少なコードバンを使用していることになります。
そうやって考えるとコードバンがいかに希少な革かがお分かりいただけるはずです。
取材協力:新喜皮革
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