なにからなにまですべて新しい「ボルボEX90」
ボルボが重視する安全性も「新しいフェーズに入った」と感じさせる。
そのシステムは、カメラ、レーダー、LiDAR(ライダー)などの最新センサーと高性能コアコンピューターを組み合わせて、全方位で運転情報の提供や危険回避のアシストを行うもので、将来の自動運転に対応するハードウエアを備えた最初のボルボ車になると謳われている。また、特殊なセンサーが車内にも設けられ、ドライバーの注意力散漫や眠気などの状態を把握し、うっかりミスを減らすメカニズムも盛り込まれている。
「EX90」は、双方向充電に必要なハードウエアをすべて搭載したボルボ初のクルマでもある。
車両のバッテリーを用いて、自宅や他の電気機器、別の電動ボルボ車への電力供給などが行える技術で、追加のエネルギー源として、将来的にはさまざまな機器から双方向充電を利用できるようになるという。
充電機能も革新的で、30分以内に10%から80%まで充電することができるというが、これについてはシステムの問題もあるので、より詳細な情報を待ちたい。
操作面ではフォンキーテクノロジーも注目される。これはスマートフォンが車のキーとなり、車に近づくと自動的にロックが解除され、クルマに乗り込むと、ドライバーのパーソナルプロファイルが自動的に読み込まれるシステムだ。
日本市場へのデビューもそう遠いことでない
なにからなにまで新しい「EX90」は、ここでは紹介しきれないくらいに先進のテクノロジーが満載されているが、それも車両のベースとなるシャシから新開発したことで実現されたのだろう。ボディには約15%の再生スチール、約25%の再生アルミニウム、そして48kgの再生プラスチックとバイオベース材料が使用される。
詳細なスペックはまだ明らかになっていないが、今回発表されたツインモーターのAWDモデルは、容量111kWhのバッテリーと2つの永久磁石式電気モーターを搭載。システム最高出力517ps(380kW)、最大トルク910Nmを発生する。
「EX90」は2023年からアメリカで生産され、その後中国でも生産が開始される予定だ。
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この記事を書いた人
ライター近藤暁史
男だてらにお堅く学習院大学文学部国文学科卒。ファッション誌から一気に転身して、自動車専門誌の編集部へ。独立後は国内外の各媒体で編集・執筆、動画製作なども。新車、雑ネタを中心に、タイヤが付いているものならなんでも守備範囲。AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。自身のYouTubeチャンネル「こんどう自動車部」では、洗車・自動車のメンテナンスなどを中心に、クルマに関わる裏技を紹介中!
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