【知っておくべき“自分ゴト”3】男性更年期 対策と予防
男性更年期の人はもちろんその予備軍も、覚えておいて損はなし。
①ライフスタイルの改善「運動を基本にストレスのない生活を」
体を動かすのは男性更年期対策にも予防にもいい。何か刺激があるとよりよいので、ウォーキングなら、万歩計をつけて具体的な目標値を決めたり、毎回違うルートを考えたりするといい。肥満はテストステロンを減少させるので肥満予防やダイエットも大切。睡眠不足も原因になりうるので、十分な睡眠をとり、不眠がちな人は対策を。仕事でもプライベートでもストレスになることは避けたほうがいい。
②病院で治療「投薬療法で状況が改善する人も」
男性更年期の治療は主に投薬療法となる。最もスタンダードなのは注射によるテストステロン補充療法。約1カ月に一度注射をして数カ月継続。なかにはそれで治る人も。保険がきくので費用面でも比較的安心だ。テストステロン補充療法には事前検査が必要となり、それが適応とならない場合は漢方薬治療が用いられることがある。有効性が報告されている漢方薬や、血清テストステロン値を上昇させる可能性がある漢方薬が処方される。
③病院を探すなら「日本メンズヘルス医学会HPで検索」
泌尿器科でも診察してもらえるが、より専門的な診察をしてもらいたい場合は、メンズヘルス外来を受診するのがおすすめ。同外来は、身体的症状、精神的症状、性機能低下など男性更年期にまつわる症状の診断だけでなく健康管理や生活指導などもしてくれることがある。メンズヘルス外来があるクリニックは多くないが、「日本メンズヘルス医学会」HPの外来一覧から、対応しているクリニックを探すことができるので、積極的に活用したい。
④自覚があったらこうすべし「温泉旅行などでリラックス」
上のチェックリストなどから、自分が男性更年期であるとわかった場合、また、その自覚があった場合は、家族に正直に伝えることが大事。ストレスを避けるため、休みが取れるなら仕事を休んだほうがいい。パソコンはなるべく触らない。じっとしているのもよくないため、疲れていても散歩をするなどして体を動かしたほうがいい。非日常な場所でリラックスするのは有効なので温泉旅行は◎。そういった行動で男性ホルモンはある程度回復する。
⑤男性更年期の人との接し方「ねぎらいや感謝の言葉を伝えよう」
身の回りで、男性更年期になった人、またはそれらしき人がいる場合、なるべく相手にストレスをかけないのが大切。責めるような言葉はやめて、ねぎらいの言葉や感謝の言葉を口にすることを心がけたい。これは夫などパートナーが男性更年期になった場合も同じ。パートナーの間柄なら、何気ない会話を楽しんだりスポーツをしたり、外食など外に出る機会をつくるのもいい。「死にたい」などと口にしたら精神科の受診をすすめよう。
教えてくれたのは
獨協医科大学埼玉医療センター教授/井手久満先生
前立腺がんや男性更年期が専門。日本メンズヘルス医学会理事、日本抗加齢医学会理事。
取材・文/金山 靖 イラスト/遠藤イヅル
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