歌詞を“気持ち”とともに伝える「Lyric speaker」
ユニークなスマホ対応スピーカーが登場した。SIXが開発した「Lyric speaker」は、スマホからWi-Fi(無線LAN)経由で音楽を再生させると、インターネット経由で歌詞を取得してスピーカー内蔵の透過型液晶ディスプレイに表示するというもの。音楽の“気分”を自動的に分析し、歌詞がモーショングラフィックスとして表示される。
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販売価格は32万4000円(税込み)。2016年6月15日に伊勢丹新宿店、日本橋三越本店、銀座三越、伊勢丹オンラインストアと三越オンラインストアでプレオーダーを開始し、9月以降随時発送されるという。
Lyric speakerには、再生する楽曲の歌詞を自動でモーショングラフィックスにする技術「Lyric Sync Technology」を搭載。iPhoneの場合は「AirPlay」、Androidスマホの場合は「Google Cast」を利用してWi-Fi経由で再生すると、サーバー側で楽曲の雰囲気や構成を自動的に解析する。ロックのように力強い曲の場合は力強いフォントと動きで、バラードのような優しい曲は優しいフォントと動きでといったように、曲調に合わせて歌詞の見せ方を変えるというのが面白い。
2016年6月19日に日本橋三越本店で開催された「Lyric speaker」のトークイベントでは、元SDN48で家電タレントとしても活躍する女優の奈津子さん、作詞家のカミカオルさんとともに、Lyric speakerの開発者である斉藤迅さんが登壇した。
斉藤さんはLyric speakerの開発意図について「昔はCDを買うと歌詞カードを読んで音楽を1曲1曲味わっていましたが、最近は歌詞カードがだんだんなくなって歌詞の味わいを楽しむ機会が少なくなっているため、それを楽しめるようにしたいです」と話していた。
Lyric speakerは2015年に米テキサス州オースチンで開催された「サウス・バイ・サウスウエスト(SXSW)・インタラクティブ・フェスティバル」で「Best Bootstrap Company」を受賞した。米国での反応について斉藤さんは「米国ではHIP HOPが好きな人が多くて、歌詞に注目している人は多いですね」と語る。
「HIP HOPは日本で言うと昔のフォークみたいなものです。自分がどう生きてきて社会に対してどういうメッセージがあるのかという歌詞が多いように思います。その点で昔のフォークとHIP HOPは通ずるものがあり、そういう意味で非常に気に入ってもらえたのではないかと思います」(斉藤さん)
トークイベントでは、実際に曲を再生して歌詞のモーショングラフィックスを楽しむデモも行われた。
1曲目は独特な世界観で人気が急上昇している水曜日のカンパネラの「マリー・アントワネット」だ。何とも強烈な歌詞が、押し出しの強いモーショングラフィックスとともに次々と表示されていく。
「言葉がどんどん飛び出してきて、バランスがいいですよね。聴覚だけでなく視覚で入ることで、『こういうことを言っていたんだ』とインパクトが強くなって、よりキャッチーに聞こえると感じました」(作詞家のカミカオルさん)
もう1曲は細野晴臣の「ろっかばいまいべいびい」。しっとりとした雰囲気の曲調の中で現れる歌詞は、たゆたうような動きで見る人を魅了する。
「歌詞が出るミュージックビデオは今までにもありましたが、単なる文字の羅列で画面が切り替わっていくというような、色気がないものが多くありました。こういった見せ方は、より歌詞の良さを表現してくれていると思いました。実は機械からもらうインスピレーションは制作側にとってとても大事です。この画面に映ったらどうだろうとイメージしながら、『この曲ならこういう言葉が映ったら楽しいかもしれない』とイマジネーションを広げて歌詞を書いていくことができるなと感じました」(カミカオルさん)
ライター/安蔵
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