ひと足お先に「そうだ 京都、行こう。」を体験レポート!
メディア向けのプレスツアーに参加させていただき、久しぶりの京都を思う存分楽しむことができました。仏像をテーマにした旅は、時間に束縛されずにゆっくりと鑑賞したいので、次回は一人旅で訪れてみようと思いました。
一目見ただけで惹きつけられる “キャラ強な仏像” と対面
いくつもの仏像とお会いさせてもらいましたが、中でも最も印象的だったのが、重要文化財である「空也上人立像」でした。初めて実際にその姿を目にしましたが、まるで生きているかのように細部まで緻密に造りこまれていて圧倒的な存在感でした。何よりも口から飛び出している小さな6体の阿弥陀如来は「南無阿弥陀仏」という念仏の声。音を可視化した、世界的にも珍しい立像だそう。斬新な表現力の素晴らしさに感動しました。館長から教えていただいたところによれば、外国人観光客から修学旅行の学生、さらには小さな子供たちまで、多くの人があの仏像の前から何時間も離れることができないほど魅了されているそうです。
空也上人は、平安時代中期の真言宗の僧侶。疫病が流行していた平安時代、彼は市中をひたすら歩き回り、病人に念仏を聞かせて看病したそうで、ひたすらに念仏を唱えれば必ず極楽往生できると、読み書きができない庶民に口伝えで説いていたそう。粗末な僧衣、やせ細った体から、すべてを捨てて民衆のために尽くした、そんな空也上人の生きざまがひしひしと伝わってきます。また、それを後世に残したいとつくった仏師がいたこと、また、どの仏像にも言えることですが、現代まで受け継いで守り続けてきてくれた寺院の人たちにも感謝の念がこみ上げてきます。
六波羅蜜寺
住所:京都市東山区ロクロ町81-1
TEL:075-561-6980
拝観時間:8:00~17:00、令和館8:30~16:30
https://rokuhara.or.jp/
三十三間堂にも修学旅行ぶりに訪れることができました。後白河上皇が平清盛に命じて創建された三十三間堂は、お堂の中に1001体の千手観音がずらりと並ぶ圧巻の光景。お堂の幅は実に約120m!正面にあたる東側の柱が34本あり、その内陣の柱の間数が33あることからこの名称に。千手観音立像はすべて表情も体型も異なり、会いたいと願う人に似た像が見つかるという話も。何度来ても圧倒されて感動します。
蓮華王院 三十三間堂
住所:京都市東山区三十三間堂廻町657
TEL:075-561-0467
拝観時間:8:30~17:00(受付終了16:30)11月16日~3月31日は、9:00~16:00(受付終了15:30)
https://www.sanjusangendo.jp/
京都の風情あふれる “すき焼き屋さん” を満喫
夕食に案内していただいたのは「モリタ屋 木屋町店」です。鴨川の畔に建つ木屋町店は、長い石畳の路地裏奥に、静かにたたずむ明治2年創業の老舗のすき焼き屋さん。2階のお部屋から鴨川を眺めながら絶品のすき焼きを堪能しました。 関西風のすき焼きは、ざらめを使った甘じょっぱい割下が牛肉の甘さや旨さを一層引き立て、絶妙な味わいでした。このお店は外国人の友人にもオススメしたいです。
モリタ屋 木屋町店
住所:京都府京都市中京区木屋町通三条上ル上大阪町531
TEL:075-231-5518
https://moritaya-kyoto.co.jp/restaurant/
仏像の旅を通じて、雄大な歴史の流れに触れることで先人の思いに寄り添ったり、その時代の歴史を深く探求したりすることができました。また、仏像が受け継いできた人々の祈りの心がどのようなものだったのかにも思いを馳せることができました。自然災害や疫病、身近な人の死など…。そのような困難に立ち向かう中で祈りが生まれる姿に触れることで、祈りの感情の尊さを感じました。
修学旅行では気づけなかったけれど、大人になった今なら感じられる感情がたくさんありました。日々の忙しさや身近な出来事に振り回されて視野が狭まってしまうこともありますが、時間と空間の視野を広げるためにも、お気に入りの仏像を見つけて定期的に京都を訪れたいと思いました。ぜひこの夏は、「そうだ 京都、行こう」キャンペーンで、仏像に焦点を当てた京都旅行を楽しんでみてはいかがでしょうか。
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この記事を書いた人
ライター・エディター鈴木恵理子
11年間の編集プロダクション勤務を経て、2011年よりフリーランスに。雑誌やムック、ウェブなどで、ヘアやビューティページを中心に活動中。暮らしに役立つ実用系やメンズのビューティ記事の経験も豊富。好物は古物や古道具。
Website:https://monomax.jp/
お問い合わせ:monomaxofficial@takarajimasha.co.jp
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