タバコ屋の隣のコンビニはタバコを販売できない!?
とあるコンビニにはタバコが売られていたのに、すぐ隣のコンビニではタバコが販売していない……という場面に遭遇し、不思議に思ったことはありませんか?
実はタバコの販売が可能な店舗は「たばこ事業法」で定められており、「既存のタバコ小売店との間には一定の距離をあけないといけない」ことが決まっています。「一定の距離」は場所によって異なり、人が多いエリアは○○メートル、少ないエリアでは○○メートルなど、店の入り口起点に25~300m程度離すことが定められています。これはタバコ屋が増えすぎて過度な競争が起きるのを防ぐためだと言われています。
とはいえ、コンビニで売られている商品の中でもタバコは全体の20%もの売上を占めることもある大事な存在です。新規出店するコンビニではタバコを売るためにお店の入口の場所を変えることもあると言います。「このお店はなんだか不自然な位置に出入口があるなぁ」なんて思った時にはタバコの販売が関係しているかもしれません。
コンビニごとに同じ銘柄でも「番号」や並び順が異なる理由
いつも行く店では自分の吸っている銘柄は「85番」なのに、この店では「32番」……すべてのお店で統一してほしい!と喫煙者なら誰もが思ったことがあるはず。
コンビニでは個々のお店ごとにタバコの銘柄の品揃えが異なるうえに、「2列目にある銘柄は十の位が2」などと分かりやすくする便宜上、どうしても番号が変わってしまうのです。お店ごとにタバコメーカーの営業担当者がついていることが多く、什器内で可能な限り見えやすい場所に置くべく配置を考えていることもあり、お店では基本的に場所を変えることはありません。
基本的にお客様はタバコの銘柄を指名買いするため、見えにくい場所にあるから売れないということは少ないですが、時間がないお客様の場合、陳列されているタバコをパッと見て買いたい銘柄が見当たらないと諦めてしまうこともあるため、見やすい位置にブランドごとに固めて陳列されていることが重要です。
もちろん、店員にとっても230ものタバコの銘柄とその場所や番号を覚えることは困難であるため、よく売れる銘柄は真ん中あたりにまとめて置いてくれたほうが助かります。複数レジがあるお店では売れ筋の銘柄はどのレジからも取りやすい場所に並べたい!と要望があることもあります。
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この記事を書いた人
ライター松本果歩
インタビュー・食レポ・レビュー記事・イベントレポートなどジャンルを問わず活動するフリーランスライター。コンビニを愛しすぎるあまり、OLから某コンビニ本部員となり店長を務めた経験あり。日本酒・焼酎・発酵食品が好き。
Twitter:@KA_HO_MA
Website:https://monomax.jp/
お問い合わせ:monomaxofficial@takarajimasha.co.jp
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