逆ネジをやめて通常の正ネジにしたのも関係している!?
さらにナットの構造的な問題もある。通常、ネジは右、つまり時計回りに回すと締め込まれていき、逆に回せば緩む。左折時の後輪はねじれるような力がかかるので、通常のナットだと緩みかねないので、日本では従来は一般とは逆に左に回すと締まる逆ネジを採用していた。それが国際規格に合わせるために、逆ネジをやめて通常の正ネジにしたのも関係しているのではと言われている。
新車から4年程度経過した車両が要注意だったり、冬場になると頻発したりする傾向にある。ちなみに12月がダントツで多くて、これはスタッドレスタイヤに履き替えるからとされるが、年々増えている点については国土交通省も不明とのこと。
防止策としては、定期的な点検や増し締めが基本で、ホイール・ナットにマーキング(合いマーク)するのも有効。さらに最近ではナット同士を結んで、緩んだら形が変形することで発見しやすくする、ナットインジケーターやホイールナットマーカーと呼ばれるアイテムを装着することを国土交通省や日本自動車工業会は推奨しているが、手間や価格が理由でなかなか普及しないのが実際のところ。またこれらは緩みには有効でも、ネジやハブの破断発見には効果はない。
大型車だから自分には関係ないと思いがちだが、ホイール&タイヤが脱落して、歩道に乗り上げる例が多いので、一般人にも関係のある問題なのだ。
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ライター近藤暁史
男だてらにお堅く学習院大学文学部国文学科卒。ファッション誌から一気に転身して、自動車専門誌の編集部へ。独立後は国内外の各媒体で編集・執筆、動画製作なども。新車、雑ネタを中心に、タイヤが付いているものならなんでも守備範囲。AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。自身のYouTubeチャンネル「こんどう自動車部」では、洗車・自動車のメンテナンスなどを中心に、クルマに関わる裏技を紹介中!
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