侮れない走破力の持ち主
リスボンの旧市街には、石畳のガタガタ道が数多く残ります。トラムの線路も敷かれ、スリッピーですが、「CE 02」は頼もしく走破するではありませんか。小径ホイールではハンドルをとられますが、前後14インチの太いタイヤを履き、前後サスペンションは衝撃を受けても踏ん張りが効きます。
インナーチューブ径37mmの倒立式フロントフォークは、アウターチューブがゴールドに仕上げられ、見た目に立派なだけでなく、129mmのストローク量を持ち、しなやかに動きますし、239mmフローティングディスクで制動力も充分なものでした。
ハンドリングは軽快ですし、加速も鋭い。前方がせり上がったシートのおかげで、ライダーはニーグリップができ、身体をしっかりとホールドできます。車体重量は132kgしかなく、最高出力は11kw(15PS)、最大トルク55Nmで、0→50km/hにわずか3秒で到達する加速性能を持ちます。ストップ&ゴーを繰り返す都会は、もっとも得意とするところで、トラクションコントロールによって、右手のスロットル操作が乱暴であっても駆動輪の空転は感じさせません。
ライダーモードが3つあり、「FLOW」は穏やか、「SURF」は中間的、「FLASH」に設定するとダイレクトで強力なスロットルレスポンスとなります。エンブレの役割を果たす、回生ブレーキの効き具合もそれぞれで異なります。
バッテリーは脱着式ではなく、家庭用100V電源にて専用のクイックチャージャーを用いて140分で80%、210分で100%のフル充電が可能。コネクターも専用で、航続可能距離は95km(WMTCモード)となっています。
リスボンの狭い路地で機動力を存分に発揮した「CE 02」は、日本導入が秒読みなのも間違いありません。都会を無音でスマートに走る姿は、日本の若者たちからも注目を浴びそうです。
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