背汗びっしょり現象を解消!『空調リュック COOL PACK』でムレ知らずに!
バックパック利用時の背中のムレを解消する画期的グッズが登場!
両手を自由に空けられる背負いのバッグは、昨今の大定番。街はデイパックやバックパックを利用する人々であふれ、ビジネスシーンでも3WAYブリーフがダントツの人気です。
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この流れを背景にデザインや機能も多様化していますが、それでもどうにもならないのが、背中のムレ。暑い季節ともなると、肌が透けて見えるくらい汗で服がびしょびしょに……なんて経験をした人も多いでしょう。メッシュの背面パッドを起用したモデルでも通気性には限界があり、気温が上がると、どうしても背中に汗をかいてしまいます。
「この問題、どうにか解決できないか……」
そう考えていた、株式会社空調服の製品について開発担当する沖洋平さん。開発したのが、「空調リュック COOL PACK」でした。
手持ちのバッグをそのまま利用して装着できる、追加型の背面パッド。ファンで取り込まれた風が全体から排出され、背中にたまった熱や湿気を逃がすことができるというアイテムです。
普段からバックパックを愛用しているという沖さん。通勤途中の電車内、背中が汗で濡れてYシャツが貼り付いてしまった多くのビジネスパーソンを見て、この商品の開発をひらめきました。
「私自身も経験がありますが、背中の汗濡れは実に不快なもの。バックパック愛用者も増えている今、ニーズは大きいのではないかと考え、開発を決めました」
表面温度を約6℃も下げる驚きの効果!
論より証拠。
上のサーモビューアを見てください。ファンを稼働させる前と後で背中の温度が大きく変わり、表面温度は約6℃も下がりました。というか、「空調リュック COOL PACK」のある背中のほうが涼しくなっているのがわかります。
「体質にもよりますが、背中が汗で濡れることはほぼなくなりますよ」と、沖さんは自信をのぞかせます。
「空調リュックを使えば、背負っていないときよりも背中が涼しくなります。これはとても不思議な感覚で、ぜひ体験していただきたいですね」
実際に体験してみました。
背負ってすぐは、違いがよくわからないのですが、1分もしないうちに風を感じるようになります。それからは、常にヒンヤリとした感覚に。冷却シートを貼ったときに近いでしょうか。パッドに接した部分はヒンヤリしていますが、当然パッドに接していない部分は風がこないので、涼しさは感じません。
涼感を得ようと、むしろバッグを背中に密着させたくなる……。確かに、これは新しい感覚です。
※なお、これはコットンTシャツ1枚を着用していたときの感想です。重ね着していると、冷却効果は薄れます。
内部には、独自開発のスーパースペーサー(特許取得)と呼ぶ樹脂製のパッドが敷き詰められています。これによって、圧力のかかる部分でも空気の通り道が確保されています。
どのバックパックにも簡単に着けられる!
装着も、2カ所を留めるだけの簡単設計です。
まず、ほとんどのバックパックに付属している上部のハンドルに本製品のループとバックル付きストラップを通し、固定します。
次に横方向についているバックル付きストラップを、バックパック正面で留めます。長さを調整すれば、これでOK。製品の左右にある羽は、バックパックのサイドポケットに干渉しにくいよう配置されています。
向かって右のポケットが電源ボックス入れ。
電源のスイッチを入れると、左にあるファンが稼働し、パッド全体から風が流れ出してきます。
効率よく空気を送り込めるよう、製品は腰元までくるよう設計されています。
電源は2種類! 送風量も多彩!
電源に使用できるのは、単3電池4本を使う電源ボックスと、別売のリチウムイオンバッテリーの2種類。それぞれ送風量や連続使用時間が異なります。
●電源ボックス
送風量:4.8V 約8.0L/秒、2.4V 約4.0L/秒
連続使用時間:4.8V 約8.5時間、2.4V 約44時間
●リチウムイオンバッテリー
送風量:7.2V 約14L/秒、6.0V 約12L/秒、5.0V 約10L/秒、3.3V 約5L/秒
連続使用時間:7.2V 約10時間、6.0V 約15時間、5.0V 約20時間、3.3V 約48時間以上
充電時間:6時間以下
この「空調リュック COOL PACK」、本当に涼しいのですが、その機能の実現にはファンを使っているため、ファン音が発生するのも事実です。そこで、どれくらいの音量なのか、計測アプリを使って確かめてみました。
※実際の計測は屋内で行いました。
最もパワーの低い、電源ボックスの4.8Vにして、約30cm離れたところで計測したのがこちら。約41デシベルでした。人が「静か」と感じるのは45デシベル以下であり、これは、静かな住宅地や図書館と同じとされるレベルです。
静かな室内で集中すればファンの音は確かに聞こえるのですが、街中や電車内で使用していても、周りの人にはほとんど気づかれないはずです。
一方、最もパワーのあるリチウムイオンバッテリーの7.2Vにした場合は、約55デシベルでした。エアコンの室外機よりも少しだけ大きいレベルです。60デシベル以上で「うるさい」と認識されるため、もう少しでその領域に入ります。
実際、「ゴー」という音は相当なもので、電車内で使えば多くの人が振り向くでしょう。ただパワフルな分、効果もかなりのもの。7.2Vの使用は過酷な炎天下で行動するときに最適なモードであり、日常のシーンで使うと寒すぎて風邪をひいてしまうかもしれませんから、5.0V以下で十分でしょう。
生理クーラー理論で適切な冷却を実現!
本製品の販売元である株式会社空調服は、小型のファンによって身体を冷やす電動ファン付き作業服をはじめて販売した企業です。一般的にはなじみの薄いジャンルですが、暑い環境下で働かなければならない土木・建設業や農業、林業に従事する人たちから絶大な支持を受けている大人気メーカーです。
空調服で採用しているのが、「生理クーラー理論」。そもそも汗をかく行為は生来の暑さ対策ですが、新鮮な空気がなければ身体の冷却に寄与できない分の汗も流れます。空調服は風を送り込むことでそうした汗を蒸発させ、気化熱によって適切な冷却を実現します。
今回の「空調リュック COOL PACK」でも、その理論が使われています。
余談ですが、この空調服に興味を示した異業種とコラボを果たしたことも。
山本耀司氏がクリエイティブ・ディレクターを務めるアディダスのブランド[Y-3]2017春夏コレクションのランウェイでは、同社の技術を活かしたウエアが登場(残念ながら製品化はしていません)。
艦艇を舞台としたアニメ「ハイスクール・フリート」では、「晴風」クルー用のジャケットをイメージした空調服も発売しています。
「『空調ベッド』や『空調ざぶとん』、車用の『クールクッション』などもありますが、まだまだ一般の方への認知は不足しているのが現状です。この『空調リュック COOL PACK』を皮切りに、当社のことをもっと知っていただければうれしいです」
4月8-9日、東京・代々木公園で開催される「アウトドアデイジャパン 東京」でも『空調リュック』は出展予定。ぜひ、そのクーリング効果を確かめてみてください。
株式会社空調服 サービスセンター
0570-00-9229
http://www.rakuten.co.jp/pc2b/
取材・文/横山博之
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