「あの賢人も惚れた優秀時計」機械式ムーブもストラップもジャパン・クオリティ!“Knot”最新作の出来に感動/No.1モノ雑誌編集長のお墨付き『コレ買いです』Vol.71
執筆者: 編集長/奥家慎二
このパティーナ染色のクオリティは感動モノ!
パティーナ染色とは、手染めによって濃淡を施すレザーの染色方法の一種。フランス語で「錆(サビ)」を意味する言葉が語源で、新品のときから“経年変化による味わい”を表現しようというのが根底にあるんです。
ともかくも、ぜひ実物をご覧いただきたいものなのですが、これがまた実に絶妙なんです!
今回取り上げたこちらのブラウンカラー、端のほうへ行くほど濃くなっていて、ブラックに近いカラーに。このグラデーションの表現が実に鮮やか、かつ巧みで、大量生産品に見られるようなのっぺり感がないんですよね。なんでも、粉から調合した染色剤をベースに1%単位で調合した複数の色を組み合わせて表現しているのだとか(参考:公式webサイトより)。クロコダイルレザー特有の凹凸もパティーナ染色によって存在感がより際立っています。このリアルな質感は型押しでは絶対に表現できないものですね。
ストラップという小さな世界で、よくぞこれほどまでのクオリティを引き出せたもの。もう、アートの領域に達しているのだと感じるレベルでした。
なお、ブラウン以外にはグリーン、バーガンディ、ブルー、グレーも用意されています。
パティーナ仕上げといえば、高級革靴で有名ですよね。ヨーロッパで成熟した技法であり、「なにがジャパン・クオリティなの?」と思われるかもしれませんが、このKnotの「クロコダイルレザー パティーナ仕上げ」は国内パティーナ染色の第一人者である藤澤宣彰氏率いる職人集団Fg-trente(エフジー・トラント)が手掛けたものだそう。業界のご意見番で、クオリティの高さに納得なんです。
しかも、パティーナ仕上げの高級革靴となると数十万円というのがザラですが、このストラップはたった¥24,750(税込)というから驚くしかありません。もちろん革の面積も用途も違いますけど、職人の手仕事でこれだけ美しく仕上がっているというのに。文字通り、パティーナを肌身に感じられる絶好の機会をもたらしてくれています。
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この記事を書いた人
編集長奥家慎二
2010年よりMonoMax編集部に所属し、2020年より現職。腕時計を中心に、ファッション、クルマ、アウトドア、家電、スポーツなどあらゆるジャンルを担当。モノの背景にあるストーリーや作り手のこだわりをこよなく愛する。『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ)には便利グッズ評論家として出演。『ZIP!』『午前0時の森』(ともに日本テレビ)にはモノのプロとして出演するなど、テレビ、雑誌、WEBなどメディアに多数出演中。
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