【日本文具大賞2017】機能部門グランプリに輝いたカール事務器エクスシザースの切れ味がスゴすぎる!
厚い生地でもスパスパ切れる!
今年7月5~7日に開催された、日本最大の文具展示会「ISOT 2017」。会期中に発表された「日本文具大賞」で、機能部門のグランプリに選ばれたのがカール事務器の「エクスシザース」でした。
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ステーショナリーのプロたちが今年一番の出来!と認めたエクスシザース。その実力を確かめに、さっそくチェックしてきました。
会場内のカール事務器のブースには、玉山社長の姿が。直接、エクスシザースの魅力を教えてもらいます。
エクスシザースの特徴は、なんといっても圧倒的な裁断力を備えていることです。論より証拠とばかり、ハサミの先端では切れにくい厚手のフェルトでチョキンと試してみます。
こちらは一般的なハサミ。フェルトが厚すぎて、刃を最後まで閉じようとすると、先端がパカッと広がってしまいました。刃の根本でなら切れるんですが、力が要りますし、細かな作業はできなさそうです。
ところがエクスシザースだと、力を入れた感じもなくスッと切ることができました。写真では少しわかりにくいのですが、フェルトに2~3mmだけ切り込みを入れるという、細かな作業ができました。
フェルトだけじゃなく、重ねたキルト生地も心地よく切れることを実現してくれた玉山社長。確かにスパスパと切れていきます。
エクスシザースの驚異の裁断力を実現した3つの秘密!
なぜそこまで切れるのか? その秘密は3つ。
(1) 厚さ3mmの刃を採用!
従来の約2倍という、厚さ3mmもの刃が採用されています。厚みがあるほど、切断面に与える力も強くなるとのこと。基本形状は一般的なハサミと一緒ですが、意識してみると、厚さ3mmはたしかな存在感があります。スマートなのに筋肉質な"細マッチョ"な印象です。素材は強靭なステンレス鋼板(SUS420J2)が使われています。
また、通常のハサミは裁断力を高めるため、両側の刃が擦り合うよう若干湾曲させているそうですが、エクスシザースの刃は裁断力が高いため、直線になっているそうです。
(2)水研ぎによる刃付け!
しっかりとした刃がついています。これは1本1本、職人の手によって水研ぎ(湿式研磨)によって刃付けされたもので、文房具であるハサミにそこまで手を加えるのはほとんどないことだそう。これはもう、刀の世界です。
ちなみにエクスシザースは、刀鍛冶らによって700年以上にわたり刃物の街として知られる岐阜県関市で作られたもの。切れ味への良さは、日本伝統の技が活かされているんです。
(3)鋼材はハンドルまで!
刃を構成する鋼材を、ハンドルの末端まで入れています。これによって刃先まで力をダイレクトに伝達でき、裁断力が高まりました。一般的なハサミは、コストの関係でハンドルの途中までしか鋼材を入れてないそうです。
ハンドル外周はエストラマー単一素材で成形され、指にかかる力が分散することで指への負担も軽減されます。
カール事務器は「刃」を主力にした事務用品メーカーで、裁断機や穴あけパンチ、鉛筆削り器など、業界から高い評価を得てきました。自社の商品ラインナップを振り返ったとき、ハサミの分野でも性能を極めた製品を作れるのではないかと考え、開発がスタート。「切る」だけでなく、「切り落とす」圧倒的な裁断力を持つエクスシザースが誕生しました。
発売は2018年初頭予定。ただ、今年9月から一部店舗のみで先行発売される予定とのこと。
紙や布への使用はもちろん、梱包材を解体するときなどさまざまなシーンで使える頼れる1本になってくれそうです。
カール事務器
03-3695-5379
http://www.carl.co.jp/
取材・文・写真/横山博之
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